マクラーレン・オートモーティブは2019年1月30日、日本のレースシーズンが迫る中、日本のカスタマーチームがスーパーGT選手権GT300クラス、スーパー耐久シリーズへ参戦することを発表した。
マクラーレン・オートモーティブが投入する最新のGT3マシン「720 GT3」は、マクラーレン・カスタマー・レーシング・ジャパンのエントラント名での参戦となり、スーパーGTシリーズ GT300クラスとスーパー耐久チャンピオンシップに参戦することが決定した。また、2019年に開催されるインターコンチネンタルGTチャレンジ(IGTC)の第4戦となる鈴鹿10時間耐久レースには、2台体制での参戦も決定している。
チーム代表の郷和道氏は過去マクラーレン「F1 GTR」で全日本GT選手権(1996年)、ル・マン24時間レース(1997年)に参戦した実績があり、今回再びマクラーレンという英国ブランド、チームを率いることになった。
マクラーレン・カスタマー・レーシング・ジャパンのチーム名の下、「チーム郷」は「720S GT3」を2台投入し、長年にわたりマクラーレンとともに実績を築き上げた安川実氏を始め、1996年のJGTCチャンピオンシップで勝利を収めたチームの元メンバーや、2004年ル・マン24時間レースの勝利に関わった仲間達によるチーム編成となる。
参戦する2台のマシンは、アイコニックなネオンピンクとグラファイトのカラーリングを組み合わせた最新デザインだ。スーパーGTシリーズのGT300クラスに参戦するドライバーはル・マン24時間レースの優勝ドライバー荒聖治選手と、21歳のスペイン出身アレックス・パロウ選手の組み合わせ。
スーパー耐久シリーズに参戦するもう1台はアレックス・パロウ選手と阪口晴南選手、木下隆之選手の組み合わせだ。そしてインターコンチネンタルGTチャレンジの第4戦となる鈴鹿10時間耐久レースでは2台体制で参戦する。
ーーマクラーレン・オートモーティブのモータースポーツ・ディレクターのダン・ウォームズリー
「この度、高い評価を受けている郷和道氏が率いるマクラーレン・カスタマー・レーシング・ジャパンが、2019年に720S GT3を投入してレースに参戦することが決まったことを光栄に思います。スーパーGTシリーズ、スーパー耐久シリーズ、IGTC鈴鹿10時間の各レースでマシンを走らせることとなる本チームは、既に豊富な経験を培いGTレーシングの世界で輝かしい実績を築いています。レースで勝利を収め、両選手権でタイトルを獲得するために必要なことを彼らが熟知していると私たちは信じて疑いません。これに加え、マクラーレンは日本国内で高い人気を誇っており、アイコニックなカラーリングを採用した720S GT3は大きな注目を集めるに違いありません」
と語る。
ーーマクラーレン・カスタマー・レーシング・ジャパンのチーム代表である郷和道氏
「20年以上前に輝かしい成功を共におさめたマクラーレンと再びタッグを組めることは大きな喜びです。私たちが目にした720S GT3のパフォーマンスは素晴らしくポジティブで、今季再び勝利の火花を散らすことができると期待しています。この新たな章への挑戦と、再びマクラーレンと共に成功を収めることを楽しみにしています」
と述べている。
最新マシンの720S GT3は、現在は集中テストプログラムの最終段階に入っており、スーパーシリーズ・モデルは、ヨーロッパと中東地域における走行距離は累計数1000kmに達している。数週間以内にカスタマーチームへの最初の納車が始まるが、このマクラーレン・カスタマー・レーシング・ジャパンはマクラーレン・オートモーティブが初めてインハウスで設計・製造を行なった最新のGT3モデルを使用する3番目のカスタマーチームとなる。