マセラティも2020年7月16日、ついに48Vハイブリッドを搭載した「ギブリ ハイブリッド」を発表しました。このモデルを皮切りに、マセラティは電動化へと突き進むことになります。
モデル概要
2013年の発表以来、10万台以上が生産されてきたギブリは、モデナを拠点としたマセラティのレーシングスピリットのDNAを完璧に体現したグランドツアラーです。
今回のハイブリッドモデルの開発においての課題は、ブランドの核となる哲学や価値観を維持しながら、どのように電動化を進めるかということだったといいます。試行錯誤の結果、マセラティにふさわしいハイブリッド モデルが誕生。アイコニックなマセラティのエンジン・サウンドはハイブリッドといえど健在です。
なおマセラティの電動化戦略は、初の100%電気自動車は、2021年にデビューが予定されている次世代グラントゥーリズモとグランカブリオです。
デザイン
ギブリ ハイブリッドは、エクステリア、インテリアをハイブリッド専用に仕上げ、一目でそれと分かる造形になっています。マセラティのチェントロ・スティーレ(デザインセンター)はこのギブリ ハイブリッドにクリーンなクルマの象徴ともいえるブルーカラーのデザインを採用しています。
エクステリアでは、マセラティ伝統の三連のサイド エアベント、ブレーキキャリパー、Cピラーのサエッタ ロゴにブルーカラーのアクセントが取り入れられています。このブルーのアクセントは、インテリアのシートステッチにも施され、またヘッドレストにはブルーのトライデントロゴが刺繍されています。
また新たにデザインされたフロントグリルには、音叉をモチーフとするダブルブレード・スポークが組み合わされています。リヤのテールランプは、ジョルジェット ジウジアーロによる名車 3200GTとアルフィエーリにインスパイアされたブーメラン シェイプとなっています。
さらにドアパネルやダッシュボードにも同様の意匠が施され、インテリアに軽快さと現代性を与えています。
48Vハイブリッド
マセラティのDNAと調和するようにマイルドハイブリッド エンジンが開発されています。パフォーマンスの向上を重視しながら、同時に燃費効率も改善できるハイブリッドソリューションです。
この革新的なパワートレーンは、モデナにあるマセラティ・イノベーションラボのエンジニアによる研究開発の成果であり、内燃機関(2.0L 4気筒直噴ターボ)と48Vのオルタネーター、駆動アシスト(eブースター)、バッテリーを組み合わせています。
こうしたシステムは、このセグメントでは他に類を見ず、パフォーマンス、燃費、ドライビングプレジャーの全てにおいてドライバーを満足させる新世代のパワートレーンの第1弾となっています。
バッテリーは車両後方に搭載されることによって理想的な重量配分も実現。さらに従来のディーゼルモデルに比べ、約80kgの軽量化を達成しています。
最高出力330ps、最大トルク450Nmを、わずか1500rpmから発生するこのハイブリッド ユニットは、最高速度255km/h、0-100km/h加速5.7秒というGTにふさわしいパフォーマンスを発揮することができます。
排気ガス特性を活かし、共振器を調節することで特別な増幅器を使わずにマセラティ独特のエンジンサウンドを生み出すことも特筆点です。
コネクテッド技術
ギブリ ハイブリッドは最新のマセラティ コネクトを搭載し、常時ネットワーク接続を可能にしています。さらにソフトウェアのアップデートだけでなく、定期メンテナンスを通信により告知するほか、盗難や緊急時のセキュリティにも対応するなど、高い安全性を実現しています。
マセラティ インテリジェント アシスタント マルチメディアシステムは、Android オートモーティブをベースとした最新世代のソフトウェアで、ドライバーの好みに合わせて自由にカスタマイズできる革新的なインフォテイメント システムです。
ディスプレイはフレームレスデザインにより、サイズも8.4インチから10.1インチに拡大。また、デジタルデバイスと新しいグラフィックを採用した新しいインスツルメントパネルも装備されています。
なおこのマセラティ ギブリ ハイブリッドの日本への導入時期は未定で、早期の導入を期待したいです。