2014年5月9日、マセラティ・ジャパンは2013年11月から販売されているセダンGTの「ギブリS」、「ギブリS Q4」シリーズに追加してベースモデルの「ギブリ」を新設定し、発売した。
ギブリはマセラティ初のEセグメントのハイエンド･セダンで、伝統の卓越した動力性能や操縦性、典型的なイタリアンデザイン、使いやすさを兼ね備え、今回の戦略的な価格設定によりEセグメントにおける新しい顧客層を切り開く。
ギブリに搭載されるV6型エンジンは、「ギブリS」のV6型エンジンのパワフルな性能を踏襲しつつ、専用のカムシャフトとインジェクター、専用の過給圧設定などを備え、最高出力は330ps/500Nmを生み出し、同時に、9.6L/100kmという燃費（NEDCモード）性能を実現。もちろん動力性能は0-100km/hが5.6秒、最高速度は263km/hと傑出している。
この直噴ツインターボのV6型エンジンはマセラティが社内部署である「マセラティ・パワートレーン」で開発し、提携関係にあるフェラーリのマラネロ工場で生産され、マセラッティの血統を体現したパワーと官能性を備えている。
トランスミッションは、ZF社と共同開発のAT8-HP70型8速ATを搭載。ホイールは18インチアロイホイールを標準装備。ブレーキは小型・軽量化を図り、フロントは4ピストン・キャリパー、リヤはフローティングキャリパーで、ディスクサイズはフロント345×28mm、リヤ320×22mmと大径を装備。サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リヤは5リンク･マルチリンク。
またギブリのボディは、衝突安全性では欧州のユーロNCAPのテストで、100点中86点という最高性能に区分され、5つ星を獲得。米国IIHS（道路安全保険協会）の衝突安全性の分析・評価においても「トップセーフティピック」に認定されている。
前後荷重配分は50:50で、ドアやボンネットはアルミ製だ。
ボディサイズは全長4970mm、全幅（ドアミラー含む) 2100mm、全高1485mm、ホイールベース3000mmで、当然ながらフラッグシップのクワトロポルテよりホイールベース、全長とも短縮されている。車両重量は1950kg。
ギブリは、マセラティ本社が掲げる「2015年、年間生産5万台達成」に向けて導入する3車種の第2弾となる。
車両本体価格（税込）は834万円で、ギブリSより133万円安く設定され、Eセグメントにおいて価格競争力を強めている。
