マセラティ ジャパンは2011年7月4日、マセラティ初の300km/hロードゴーイングカーとなる「グラントゥーリズモ MC ストラダーレ」を発売した。価格は2112.5万円(消費税込み)で、デリバリーは9月からを予定している。
MC ストラダーレは昨年のパリショーでデビューしたモデルで、グラントゥーリズモ Sをベースとする2シータークーペだ。車名のMCはモータースポーツ部門のマセラティ コルセ(MC)を意味し、同社のモータースポーツ活動で培った技術を結集。レーシングカーに匹敵するパフォーマンスとスーパースポーツカーならではのハンドリング、最上級の快適性という相反する要素を兼ね備えた存在だという。
エンジンはグラントゥーリズモ Sと同じV8DOHCの 4691ccだが、それを7kW(10ps)と20Nm上回る、331kW(450ps)/7000rpmと510Nm(52.0kgm)/4750rpmの最高出力と最大トルクを発生。オイルサンプ内の構造の見直しや、エンジン内部にダイヤモンドコーティングを施すことで、燃費性能や排気ガスのクリーン化も向上させている。
ブレーキシステムはベース車のデュアルキャスト合金製ブレーキよりも軽量なブレンボ製カーボン・セラミックブレーキ(前後とも4ピストン)を採用したほか、特別仕様の20インチアルミホイールを装備。さらにコクピットでもディティールなどへのこだわりはそのままに、大幅な軽量化を実施した。これにより、車重はシリーズ中で最軽量となる1850kgを実現。最高速は同社のロードゴーイングカーとして初めての300km/hを達成。0-100km/h発進加速に要するタイムは4.6秒とされている。
サスペンションではダンパーの減衰力を高めるとともに、より太いロールバーを装備して走行安定性を強化。グラントゥーリズモ Sよりも10mm低い車高(1345mm)にセットアップされている。6速セミATには従来の「オート」と「スポーツ」に加えて、新たに「レース」モードを追加。このレースモードではシフトチェンジを0.06秒で完了させるという。