2012年4月4日、ジャガーはニューヨーク・オートショーの会場で新しいスポーツカー「Fタイプ」の生産を正式に発表した。実際の生産車については今年の後半に公開する。このFタイプは昨年9月のフランクフルトショーで初公開されたコンセプトカー「C-X16」の市販バージョンとも言える存在だが、当初はクーペのみだったC-X16とは異なり、コンバーチブル2シーターとしてデビューすることも明らかになった。
ジャガーのグローバル・ブランド・ディレクターであるエイドリアン・ホールマーク氏は、NYのショー会場で以下のように述べた。「昨年9月にC-X16のコンセプトを発表しましたが、その反響があまりに素晴らしかったため、私たちはまったく新しいジャガーのスポーツカー開発を急ピッチで進めました。エンジニアやデザイナーたちが、(ジャガーがしばらく離れていた)このセグメントで世界をリードする製品を世に送り出したいと願う気持ちが鮮明に反映されています。新開発エンジンを含む複数のガソリンエンジンをラインアップし、スポーツカーとして際立ったパフォーマンスを提供します」
なお、今回発表されたのは擬装を施されたテストカーとエンブレムの写真だけだが、ボディはジャガーが得意とするオールアルミ構造であることは確実で、実際の生産車や詳細な技術情報については2012年の後半に発表するとしている。すでに同社のキャッスルブロムウィッチ工場からは、最終のオンロードテストモデルが出発したことも明らかにされた。そして2013年中頃の販売開始を予定しているとのことだ。
ちなみにコンセプトカーの「C-X16」は全長4445×全幅2048×全高1297mmで、ホイールベースが2622mm。ジャガーの現行ラインアップで一番小さい「XK」が全長4790×全幅1895×全高1320〜1330mmで、ホイールベースが2750mmなので、幅は別にしても、よりコンパクトなジャガーが復活することを意味する。