フィアット 600にマイルドハイブリッドモデルを追加発売

ステランティス・ジャパンは2025年5月27日、フィアットで初となるハイブリッドモデル「600 Hybrid（セイチェントハイブリッド）」を発売した。また、同時に「600 Hybrid」発売を記念して「600 Hybrid La Prima（ラ・プリマ）」を通常価格より20万円低いローンチ特別価格で600台限定発売した。

フィアット600シリーズは、Dolce Vita（甘美な生活）の世界を表すアイコニックなイタリアンデザインを採用し、快適性と革新性、テクノロジーを凝縮させたコンパクトなクロスオーバーSUVだ。

1955年に発売した初代「600」や「500e」からインスピレーションを得たデザインを採用し、独自の世界観を表現。2024年9月に発表した電気自動車「600e」に続いて、このハイブリッド車「600 Hybrid」をラインアップし電動化を推進している。

なお、600 Hybridは600eと同様にステランティス「eCMP2」プラットフォームを採用しており、ジープ・アベンジャー、アルファロメオ・ジュニアと同様にポーランドのティヒ工場で生産されている。

ボディサイズは全長4200mm、全幅1780mm、全高1595mm、ホイールベース2560mmという標準的なBセグメント・サイズであり、最小回転半径は5.3mで、市街地でも取り回ししやすいサイズといえる。

48V マイルドハイブリッド

搭載されているハイブリッド・システムは48Vの低電圧マイルドハイブリッドで、新開発の1.2L 3気筒のターボエンジンと、48V電動モーターを内蔵した6速デュアルトランスミッション（eDCT-6）を組み合わせている。このシステムはフィアットで初のマイルドハイブリッド・システムとなる。

3気筒のピュアテック1.2Lターボエンジンは136ps/230Nmを発生。そして22ps/51Nmの電動モーターの駆動アシストにより、低速から力強いトルクが立ち上がり、スムーズで心地よい加速を生み出す。また、低速時の100%電動走行も実現している。市街値などで走行状況に合わせ最高約30km/hまでEV走行が可能となっているのだ。

したがって信号待ちの多い市街地走行では、1時間あたり約50%はエンジンを使用しない状態となり、市街地での実用燃費を飛躍的に向上させることができる。なお、このシステムはエンジン側にはベルト・スターター・ジェネレーターも装備されている。

高速での一定速走行時はエンジンを使用。中速域で安定した走行中は、状況に応じてエンジンとモーターを切り替えて走行する。燃費は23.2 km/L（WLTCモード）を達成し、Bセグメントの輸入SUVでトップクラスの性能を実現している。

ビッグ・スマイル・デザイン

デザインは、初代「600」から着想を得たデザインと「500e」の可愛らしさを融合。ヘッドライトからサイドへのフォルムやリヤナンバープレート上部の形状、全長に対するボンネット比率など、随所に初代「600」のエッセンスが息づいている。

フロントフェイスは「BIG SMILE」をコンセプトに、ヘッドライトはひと目で眼とわかるようになっており、いたずら心を感じさせるような笑顔を表現している。グロスブラックのアクセントを随所に採用し、18インチ・ダイヤモンドカット・アルミホイール（標準装備はラ・プリマのみ。それ以外は16インチ・スチール）により精悍さを強調している。

ボディカラーは、「サンセットオレンジ」、「スカイブルー」、「ホワイト」に加え、Hybrid専用色として、イタリアの海をイメージした「シーグリーン」を新たに設定し、4色展開となっている。

インテリアは、2スポークステアリング、丸型メータークラスター、楕円形のダッシュボードパネルなど、初代「600」の象徴的なデザイン要素を受け継いでいる。ベースモデルはボディ同色のダッシュボードとブラックのファブリックシート（FIATモノグラム入り）を採用。ラ・プリマはアイボリーのダッシュボードとエコレザーシート（FIATモノグラム入り）を採用している。