FCAジャパンは、米国道路安全保険協会(IIHS)の衝突試験で、フィアット500Xが最高評価の「トップ・セーフティ・ピック・プラス」を獲得したことを発表した。
IIHSの衝突試験は、オーバーラップ前面衝突試験や側面衝突試験、横転時のルーフ強度試験、後突頚部傷害保護試験など、さまざまな角度から衝突安全性がテストされる。フィアット500Xは、これらすべての試験で最高得点を獲得した。
フィアット500Xは、高張力鋼を各部に多用することで衝突時に発生する衝突エネルギーを制御し、キャビンへの侵入を最小限に抑え込むように設計。さらに、骨盤から胸部を保護するシート格納式サイドエアバッグや、フルカバーサイドカーテンエアバッグを含む、7個のエアバッグを標準装備するなど、安全装備が充実する。
そして、今回の試験で最高評価を得た要因のひとつが、日本ではポップスタープラス以上に装備される「前面衝突警報」だ。これはカメラとレーダー技術を組み合わせたもので、前面衝突が迫っていることをカメラとレーダーの両方が検知した場合にシステムが作動。まず音とモニター表示で警告し、ドライバーが反応しない場合は、ブレーキが自動介入して衝突する前に車両を減速させる。
さらに、フィアット500Xが備える70を超える安全装備には、レーンデパーチャーワーニング(車線逸脱警報)や、ヒルホールドシステム、ブラインドスポットモニターなどがある。
FCAのスコット・クンセルマン氏(ビークル・セーフティ・アンド・レギュラトリー・コンプライアンス ヴァイスプレジデント)は、「3万ドル未満の非プレミアムセグメントで、このような装備を提供するということは、先進安全技術を大衆車にも普及させるというFCAのコミットメントを明確に示すものである」と語っている。