2012年3月5日、クライスラー日本は、2012年2月2日付で七五三木敏幸氏が代表取締役社長から退任し、新たにポンタス・ヘグストロム氏が代表取締役・兼CEOに就任したと発表した。 ポンタス・ヘグストロムは、フィアットグループ オートモービルズ ジャパン(株)の代表取締役社長・兼CEOを現在務めており、今後両社の代表者を兼務することになった。またヘグストロム氏は、フィアット・クライスラー グループ アジア太平洋地域の担当役員としても2011年10月より就任している。
フィアットグループは、クライスラーが2009年4月30日に連邦倒産法第11章の適用を裁判所に申請し、債務を清算すると同時に資本参加し、クライスラー社の株主は全米自動車労働組合(UWA)が55%、フィアットが20%、アメリカ政府が8%、カナダ政府が2%となった。フィアットは将来的に持ち株比率を35%まで引き上げることが可能で、さらにアメリカ政府から受けた公的資金を完済すれば、発行済み株式の最大51%を取得して子会社化できる条項も盛り込まれている。2009年6月から新生クライスラーのCEOにはフィアットCEOのセルジオ・マルキオンネ氏が就任しており、両社の業務提携は着実に進行している。
したがって、今回の日本法人の組織変更もフィアットグループ・ジャパンのヘグストロム氏がクライスラーも合わせて運営することで合理化することを意味している。
なお、クライスラー日本の代表取締役社長を退任した七五三木敏幸氏は、新たにフィアット グループ オートモービルズ ジャパン株式会社の営業本部長、およびクライスラー日本株式会社の代表取締役営業本部長に就任し、統合マネージメントチームの一員としてフィアット/アルファ ロメオ、アバルト、クライスラー/ジープ/ダッジの営業部門を統括していくことになっている。