【クライスラー】 グランドチェロキー 4代目へフルモデルチェンジ

クライスラーが扱うジープブランドは2011年で生誕70年になるそうだ。どんな道でも自信を持って走れるブランドとして、アクティブなライフスタイルを送るユーザーから熱い支持を得ているブランドである。日本国内でのジープ・ラインアップは、パトリオット、チェロキー、グランドチェロキー、ラングラー、ラングラーアンリミッテッドの5モデルとなっている。

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その中でグランドチェロキーはプレミアムSUVセグメントを代表する一台であり、実用性と高いオンロード走破性をバランスさせたモデルとして、新型を投入してきた。世界120ヶ国以上で販売されることからも、この第4世代はジープブランドのグローバル・フラッグシップモデルとしての位置づけとされており、どこの市場でも、あらゆる点で、しっかりした競争力を備えたモデルとなっているという。

エクステリアでは、デザインを一から見直し、ジープの高級感にあたらしい意義を見つけ出すことを主眼にデザインされている。伝統的な7本の縦型スロットグリルと円形ヘッドライト、台形ホイールアーチを採用し、また、ロア・フロントバンパーは燃費効率やオンロード性能、オフロード走破性を高めている。

Jeep Grand Cherokee Limited (Outside North America) GrandCherokee_003

サイドビューはたくましい筋骨隆々としたデザインが特徴となっている。テールランプは、リヤクォーターパネルからリヤエンドへとまわり込む連続したフォルムにより、高級感を演出している。

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そしてこの新開発のボディは、ねじれ剛性が従来比146%も高く、耐久性が向上するとともに、ノイズ、振動、路面の状況によって車体が振動するハーシュネスも大きく減少しているという。そのことは、ボディ内部だけで、5400ヶ所以上に施した溶接で、スポット溶接は53%、アーク溶接は42%、構造接着剤は38%も増加させることで、達成している。

インテリアにおいてはソフトタッチ素材を多用してデザインを一新している。シートを含めたインテリア全体にステッチを設定したり、ドアやコンソール、アームレストなど手が触れる部分にソフトタッチ素材を採用し、高質感を高めるとともに室内ノイズを抑える仕上げになっている。

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リヤシートのリクライニングでは最大角度18度まで倒すことが可能で、カーゴルームは最大で782Lと巨大な容量を持っている。先代比11%拡大されており、より使い勝手、利便性がたかくなっている。また、ドア開口部の大きさを先代より、フロントドア幅で48mm、高さ51mm大きくし、リヤドアは開口角度をこれまでの67度から78度へとひろげ、トータルでの乗降性を向上させている。

カーゴルーム

悪路走破性やオンロードの快適性を支えるサスペンションは、4×4システムのクォドラトラック?だ。これは2速のトランスファーを持つ4WDシステムで、タイヤのスリップをさまざまなセンサーからの情報で制御し、最大のトラクションを保持しているタイヤへ発生トルクの100%を伝達できるシステムとなっている。

この4WDシステムに加え、エアサスペンションであるクォドラリフトがさらに走破能力をあげている。この新型のサスペンションシステムは、5段階の車高設定が可能で、エアスプリングを採用しオートモードと手動モードの両方で切り替えが可能になる。

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ノーマルライドハイト(NRH):地上高215mmで燃費効率と空力特性を高めるオンロード走行用モード。

オフロード1:ボディ下部が障害物に触れないようにNRHより33mm高い248mmになる。

オフロード2:さらに65mm高い280mmの地上高となり、高いオフロード走破性を可能にする。

パークモード:車高をNRHから40mm下降させることで乗降性を高めるほか、荷物の積み下ろしも容易になる。

エアロモード:NRHから15mm下降し最大限のパフォーマンスと燃費効率に貢献する。

上記のクォドラリフトに加え、あらゆる路面状況で最適なトラクションを得ることができるセレクテレイン・トラクションコントールシステムもある。ESPやABS、パワートレイン、サスペンション関連12個のセンサーからの情報で電子制御されている。これには以下の機能がある。

セレクテレインTCS

SAND/ MAD:トラクションコントロールとクォドラリフトがタイヤの空転を感知しトルク制御を行う

SPORT:オンロードでの楽しい走りを強化

AUTO:オンロード、オフロードの走行状況に自動的に適応

SNOW:トラクションを調整し、雪道での絶大なパフォーマンスを実現

ROCK:クォドラリフトが最大高の280mmに上昇するとともに、トランスファー、デファレンシャル、スロットルが連携して低速制御をおこなう

エンジン

搭載されるパワートレインだが、こちらも新開発の3.6LペンスターV型6気筒DOHCエンジンを搭載している。バンク角60度のブロックを採用し、ヘッドには可変バルブタイミング(VTT)機構を搭載している。最高出力286ps、最大トルク347Nmを発揮し、先代のV型6気筒よりも燃費を10%以上改善されたものとなっている。また、組み合わされるミッションは5速ATとなっている。

文:編集部 髙橋 明

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