2013年10月31日、BMWジャパンはフルモデルチェンジした「X5」を発表し、11月16日から販売を開始すると。なおメイン車種の「X5 xDrive35i」 の納車は、2014年1月からを予定している。またこのニューモデルは11月20日から開催される東京モーターショーで展示することも発表した。
2000年に登場した初代X5は、インテリジェントな4輪駆動システム「xDrive（エックスドライブ）」の採用により、卓越したオフロード走行性能とオンロードにおける走行性能を高いレベルで両立させたSAV（スポーツアクティビティ・ビークル）という新たなセグメントを開拓し、大型SUVクラスにおけるベンチマークとなった。今回発表されたF15型「X5」は第3世代となる。
新型「X5 」は、より逞しなったワイドなフロント・デザイン、躍動感のあるサイドのキャラクターラインなどのデザインにより、力強くダイナミックなスタイリングを形成している。なおこのエクステリア・デザインは、BMWドイツ本社の日本人デザイナー、永島譲二氏が担当した。さらに、フロント・ホイールアーチ後方のエアブリーザーや、Dピラー後方に設置されたエアブレードなど優れた空力デザイン・エレメントが採用され、このクラスで最高レベルとなるCd値=0.31（ヨーロッパ仕様車）を実現している。
インテリアは複数の面を重ねるレイヤリングと呼ばれる手法を採用し、陰影が際立つ立体的なデザインとすることで、空間の広がりを強調し、モダンで美しい室内空間がデザインされている。またドライバーが視認しやすいダッシュボード最上部に配置された10.2 インチ高解像度ワイド・コントロール・ディスプレイは、独立型のフラットスクリーンを採用している。さらに高級感あふれる雰囲気を醸し出すアンビエンライトは、ブルー、ホワイト、オレンジの照明カラーから選択可能になっている。
ラゲージルーム容量は、先代モデルに比べ30%拡大され620Lに。リヤシートのバックレストは、40：20：40 の3分割で、多様なニーズに合わせてラゲージルームは最大1870Lのスペースを生み出す。これは先代モデルより120L拡大されている。
2012年1月にBクリーンディーゼル・モデル第一弾として先代X5（E70型）に導入された直列6気筒BMWツインパワー・ターボディーゼルエンジンはX5 xDrive35dに搭載され、今回さらにパワフルで高効率となり、しかもより優れた静粛性を実現している。先代モデルとの比較において、最高出力13psアップの258p、最大トルク20Nmアップの560Nmを達成。また、エンジン・オートスタート/ストップ機能の採用や、さらなるボディの軽量化により、燃料消費率（JC08 モード）は25%向上の13.8km/Lを達成し、クラストップレベルの低燃費を実現。
X5 xDrive35iはツインスクロール・ターボ、高精度ダイレクトインジェクションとバルブトロニックを組み合わせた3.0L・直列6気筒ガゾリンエンジンを搭載。最高出力306ps/5800rpm、最大トルク400Nm/1200-5000rpmを発生する。X5 xDrive50iはツインターボチャージャー、高精度ダイレクトインジェクションに加え、インテークバルブのリフト量を無段階に可変制御するバルブトロニックを新たに採用した最新の4.4L・V型8気筒ガソリンエンジンを搭載する。出力は450ps/5500rpm、650Nm/2000-4500rpm を発揮し、0-100km/hは5.0秒とされる。トランスミッションは8速ATで、エンジン・オートスタート/ストップ機能、燃費の良い走りをサポートするECO PROモードなどを搭載する。ECO PROモードでは50km/h以上で無動力･惰性走行を行なうことができる。
シャシーのダイナミックダンピング・コントロール（X5 xDrive50i xLine に標準装備。X5 xDrive35d、X5 xDrive35d xLine、X5 xDrive35i、 X5 xDrive35i xLine、X5 xDrive50i にオプション設定）はドライビングパフォーマンス・コントロールの走行モードに応じて、サスペンションをスポーティな設定に変更することができる。さらにX5 xDrive50i M Sportに標準装備のダイナミックパフォーマンス・コントロール（X5 xDrive35d M Sport 、X5 xDrive35i M Sport にオプション設定）は、ファイナルドライブに組み込まれた電子制御LSDシステムが、xDriveと連動して左右のリヤホイール間の駆動力を走行状況に応じて最適に配分。コーナリングの際には、外側ホイールの駆動力を高めることにより、優れたコーナリング性とハンドリングを実現する。
モデルのラインアップは、エクステリアにステンレス・フィニッシャーを装備するなど、Xモデルの力強さとアクティブなキャラクターを強調した「xLine（エックスライン）」、Mエアロダイナミクス・パッケージや電子制御式サスペンションのアダプティブMサスペンションなどを装備し、よりダイナミックな走りとスタイリングを強調する「M Sport（エム・スポーツ）」を設定している。
装備では、追突が不可避な場合にシステムが自動ブレーキをかけ衝突を回避・被害の軽減を図る歩行者検知機能付き「衝突回避・被害軽減ブレーキ」をX5 xDrive35d SE以外のモデルに標準装備している。
