【BMW】世界7都市を巡回する「BMW i BORN ELECTRIC TOUR」が東京・六本木で開催。i3のカーボンボディも展示

六本木ヒルズで開催されたBMW i BORN ELECTRIC TOUR 

2012年10月5日、東京の六本木ヒルズで「BMW i BORN ELECTRIC TOUR(ボーン・エレクトリック・ツアー)」が10月8日まで開催された。この「BMW i」のキャンペーンツアーは、すでにローマ、デュッセルドルフで開催され、東京が3番目となる。この後は、上海、ニューヨーク、パリ、ロンドンと各国の都市を巡回する。

このツアーでは、BMWが推進するサブブランド「BMW i」ブランドの紹介、コンセプトカーのi8、i3の展示、さらにi3のオールカーボン・ボディ、オールアルミシャシーのベアモデル、BMW iモビリティサービスの紹介、BMWとコラボレーションする未来に対して、持続可能かつ新しい視点を持つローカル企業も紹介された。この企業は、都市デベロッパーの森ビル、未来マーケティング会社のチームラボ、再生可能な商品企画を行うリバースプロジェクトの3社だ。

BMWジャパンのアラン・ハリス社長画像
BMWジャパンのアラン・ハリス社長
BMW iセールス&マーケティング部長、ケルナー博士画像
BMW iセールス&マーケティング部長ケルナー博士

プレス・ミーティングでは、まず10月1日に着任したBMWジャパンの新社長、アラン・ハリス社長がスピーチを行い、「BMWジャパンとしては、輸入車のプレミアムセグメントでNo.1を維持すること、またMINIブランドの成長、新たな開拓を進めます」と語った。

BMW本社からはBMW iセールス&マーケティングダイレクターのマキシミリアン・ケルナー博士がBMW iブランドの位置付けを改めて紹介した。「BMWは革新的な走りの歓び、美しいスタイリング、BMW Mはスリリングなパフォーマンス、傑出したテクノロジー、比類なきエクスペリエンス、そしてBMW iは未来を先取りしたモビリティ、想像をかき立てるデザイン、新たなプレミアムの再定義」という3つのポートフォリオを説明。「BMW iはカーボン技術や純粋な電気駆動システム、そして将来実現するであろう技術などを盛り込んでいるが、BMWらしさ、走る楽しさも実現されている」と語っている。

BMWジャパン BMW iブランド・ディレクター 丸山英樹氏画像
BMWジャパンのiブランド担当の丸山英樹氏
BMW i 担当シニア・エクステリアデザイナー カイ・ランガー氏画像
BMW i担当デザイナーのカイ・ランガー氏

また、BMWジャパンでBMW iブランドのディレクターを務める丸山英樹氏は、BMW iのコンセプトから、ブランドが追求する専用開発されたクルマとサービスで構成され、iブランド専用の開発・生産から始まり、製品とサービスを展開することで、低炭素社会に向けてのプレミアムカーライフを実現する役割を担うことを解説。

「BMW本社が将来の自動車社会に対する企画を模索していたシンクタンク・プロジェクトiは2007年当時、世界の大都市の研究を行い、ここ東京では森ビルにチームが駐在して東京の都市研究を行った」と語った。

BMW i BORN ELECTRIC TOURで展示されたi8。i3より1年遅れの2014年頃に発売予定

続いて、BMW本社のBMW i担当シニア・エクステリアデザイナーのカイ・ランガー氏が、i8のデザイン、コンセプトを語り、「ダイナミックでエモーショナルなデザインをEVとして実現したプレミアムスポーツカーがi8」と説明した。またディテールでは、ヘッドライトにレーザーライトを採用していることを明らかにし、LEDよりも消費電力が少なく、LED以上の照度を備えているという。

実車展示のハイライトは、LifeDriveコンセプトを具現化したi3のカーボンボディ/アルミシャシーの展示モデルだ。LifeDriveコンセプトとは、ふたつの独立ユニットから構成される。ひとつはドライブ・モジュールで、このモジュールはサスペンション、電池、駆動システム、構造機能および耐衝撃機能をアルミニウム製のプラットフォームに組み込んだもので、もうひとつはライフ・モジュールと呼ばれ、すべてがカーボン(CFRP)製の高強度かつ超軽量のキャビンだ。

なおメガシティビークルと名付けられたEVのBMW i3は、2013年に発売予定で価格は500万円を切るとされている。

BMW社と、同じ資本系列のSGLオートモーティブカーボンファイバー社が共同開発し、SGL社がボディの部位ごとに最適なカーボン繊維織物(カーボンフィラメントワインディング)をヴァッカースドルフ工場で製造している。そして、BMWのランツフート工場でRTM製法によりカーボン部品を製作。車両としての最終組み立てはBMWライプツィッヒ工場で行われることになる。

ボディ各部に分割されたカーボンパーツは接着により結合されてボディとなり、事故により破損した部分は部分補修が可能だという。また事故損傷で廃棄されるカーボン部品はSGL社によりレジンを除去してカーボン繊維を改修するというリサイクル法も実用化されているという。

展示された実車を見るとボディ各部の接着接合や部位ごとのカーボン材の詳細、シャシー部のアルミ・キャスト鋳造材などの詳細がよくわかる。

BMW i BORN ELECTRIC TOURでは、BMW本社とのコラボレーション企業で、再生商品の企画をしているリバースプロジェクトを代表して、俳優でもある伊勢谷友介氏が、オーガニックコットンのTシャツや、廃棄エアバッグを素材に製作したダウンジャケット、廃棄シートベルトとエアバッグ布を組み合わせたバッグヤリュックサックなどを紹介した。

BMW i BORN ELECTRIC TOUR リバースプロジェクト 伊勢谷友介氏画像
リバースプロジェクトの伊勢谷友介氏
BMW i BORN ELECTRIC TOUR リバースプロジェクト 廃棄エアバッグから製作したダウンジャケット 画像
廃棄エアバッグから作られたダウンジャケット

BMW iツアー公式サイト
BMW i公式サイト
BMWジャパン公式サイト

COTY
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