「アルピナ」BMWグループにブランド売却

ドイツ・バイエルンに所在するBMWのチューニング・コンプリートカー「アルピナ」のオーナー会社である「アルピナ・ブルカルト・ボーフェンジーペン GmbH」は2022年3月10日、BMWグループに「アルピナ」ブランドを売却したと発表した。

アルピナ・オートモビル本社

ボーフェンジーペン家が創立した「アルピナ」は、BMWが製造したボディやコンポーネンツをベースに、独自のチューニングや艤装を行ない、よりハイパフォーマンスでラグジュアリーなクルマに仕上げて販売しており、BMWマニアの間では有名なブランドとなっていた。BMW社がボディやコンポーネンツをアルピナ社に供給して生産されるなど、57年間にわたるBMWとの協力関係にあり、BMWの公認コンプリートカーというべき存在だ。

すべて手作業でチューニング、組み立てされており、2021年の年間販売台数は約2000台で、その25%は日本で販売されている。発表によれば2025年までは、現在のアルピナ社が従来通りの生産を継続することになっている。

BMWは、現在のハイパフォーマンスモデルの開発、生産を担当するM社以外に、新たなサブブランドとしてアルピナを位置付けている。

今回のブランド売却に至った背景には、クルマは大きな変革期を迎えており、電気自動車への移行、世界的な排気ガス規制の強化、ソフトウェア・セキュリティや運転支援システムの要件などの高まりなどは、少量生産メーカーにとっては負担が過大になっており、将来を見据えてBMW社にバトンタッチすることが決断されている。

なお、アルピナ純正スペアパーツ、アクセサリー、サービス提供は今後も継続されることになっている。

同族会社の「アルピナ・ブルカルト・ボーフェンジーペン GmbH」は、今後はクルマの製造からクルマのサービス事業へとビジネス形態を移行させ、さらに新たな事業を開拓するとしている。

アルピナ・オートモビル 公式サイト
アルピナ・ジャパン 公式サイト

COTY
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