BMW カーボン複合ボディのオールニュー「7シリーズ」がデビュー

新型7シリーズのプレゼンテーションを行った、左からルッツ・ロールハルトBMWディベロップメント本部長、永島譲二氏、ペーター・クロンシュナーブル社長
新型7シリーズのプレゼンテーションを行った、左からルッツ・ロールハルトBMWディベロップメント本部長、デザイナーの永島譲二氏、ペーター・クロンシュナーブルBMW日本社長

2015年10月7日、BMWジャパンはBMWのフラッグシップであり、ラグジュアリーセダンの新型「7シリーズ」(G11/G12型)を発表し、10月29日から発売する。

第6世代となる新型7シリーズは「ドライビング・ラグジュアリー」というキャッチフレーズを掲げている。BMWは新型7シリーズについてコンテンポラリー・ラグジュアリーとし、ラグジュアリーという言葉を再定義したという。つまり、従来までのエクスクルーシブ・セグメントにおける古い伝統的なスタイルのラグジュアリーではなく、革新的なテクノロジー、徹底追求した高品質、そして持続可能なコンセプトにより新次元のラグジュアリーカーであることを訴求している。

BMW 新型7シリーズBMW 新型7シリーズ

開発は4年以上前に着手され、デザインには約3年の年月をかけて熟成したと、エクステリアデザインのディレクターを務めた永島譲二氏は語る。エクステリアのフォルムは従来型と大きく変わっていないように見えるが、より伸びやかになり、洗練されている。

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キドニーグリルはより大型に、立体化され、その内部は開閉式シャッターになっており通常はクローズされている。もちろん空力性能を高めるためだ。上下にカットされた新世代のレーザー式の4灯ヘッドライトがグリルにつながりワイド感を強調。

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フロントバンパー左右に広がるエアインテーク、、さらにその外側に水平に配置されたLEDフォグライトにより、低いスタンスを表している。ルーフは緩やかに傾斜して伸びやかなルーフライン、ボディサイドの高い位置に2本のショルダーラインによりサイドビューもエレガントさを表現している。

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室内のアンビエントライトが発光し、ドアを開けるとウエルカム・ライト・カーペットが地面を照らす

またサイドウインドウのクロームのフレームは切れ目のない1本構造で、前方はサイドミラーの基部にまで回り込み、質感の高さを示している。

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ホイールハウスのエアアウトレット
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後席用のコントロールパッド

インテリアはクラフトマンシップを駆使した作り込みで仕上げられ、室内を取り巻くライン状のアンビエントライト(6色が選択できる可変カラー)が装備され、ロングホイールベース車のルーフは星空のように光るスカイラウンジ・パノラマサンルーフを選ぶこともできる。シートはステッチ加工付きのエクスクルーシブナッパレザーが標準装備されている。

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インフォテイメントは、10.2インチワイド・ディスプレイを採用し、画面タッチ、iDriveコントロールボタンに加え、世界初のジェスチャーコントロールができるようになっている。これは6つのジェスチャーで、音量調節、ディスプレイの表示の変更など利用頻度の多い操作を行なうことができる。

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アンビエントライトの帯が車内全周に発光
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パノラマサンルーフ

ハイエンドオーディオは、バゥアー&ウイルキンス社製のダイヤモンド・サラウンド・サウンドシステム(16スピーカー/1400W)がオプション設定されている。

またキーにもディプレイを備えるディスプレイキーを採用。時刻、走行可能距離、ドアやウインドウの開閉、パーキング・ベンチレーションなどをキーの液晶画面で操作できる。また2016年半ばに導入される予定の、無人のリモートコントロール・パーキングもこのキーで操作できる。

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超音波ソナーを使用し、無人で駐車、出庫ができるリモートコントロール・パーキング(2016年中盤導入)

なお、デザイン面では、オプションで「デザイン・ピュアエクセレンス・パッケージ」、あるいはMスポーツグレードを選択でき、それぞれが専用の仕上げがなされている。装備ではエグゼクティブラウンジ仕様などは注文生産となる。<次ページに>

新型7シリーズは3.0L・6気筒ターボ(326ps)の740i/740iL、4.4L・V8型ツインターボ(450ps)を搭載する750i/750iLの4機種で、ボディは標準タイプとLタイプ(ロング仕様)が設定される。全長は標準ボディが5110mm、ロングボディは5250mm、全幅は1900mm、全高は1485mm、ホイールベースは標準が3070mm、ロングが3210mmだ。新型7シリーズは型名からも分かるように新開発のプラットフォームを採用してる。

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740iの3.0L・直6ターボ・エンジン

燃費は740iはJC08モードで12.2km/Lとなりエコカー減税対象になっている。750iも約10%の燃費向上を実現しているという。なお、2016年にはプラグイン・ハイブリッドモデルも導入予定で、2.0L・4気筒ターボと高出力モーターを組合わせ高い動力性能と、電池により最長40kmをモーター走行できるゼロエミッション性能を両立させているとされる。

スチール、カーボン、アルミを使用した複合ボディ
スチール、カーボン、アルミを使用した複合ボディ
3種の材料を組み合わせて使用
3種の材料を組み合わせて使用

この新型は、新世代プラットフォームの採用と同時に、カーボン・コアと呼ぶカーボン、アルミ、スチールの複合材料テクノロジーを採用し、軽量化コンセプトにより従来モデルより130k軽量化されている。また、量産モデルにおける世界初としての技術は、スチールの骨格部の補強材にカーボンを使用し、軽量化と剛性向上を両立していることが挙げられる。

一方で、シャシーやアウターパネルにはアルミ材を使用。サスペンション、ブレーキ、ホイールなどのアルミ部の軽量化も徹底して追求され、従来より15%も重量が削減されているという。これらにより軽量、高剛性、低重心化が実現しているのだ。

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シャシーは、全車が電子制御可変ダンパーと前後にセルフレベリング機能付きエア・サスペンションを標準装備し、高次元の乗り心地を実現している。なおステレオカメラにより路面を検知し、サスペンションを可変制御することで乗り心地を向上させる「エグゼクティブドライブ・プロ」も全車標準装備される。

750iに標準装備のレーザーライトも新技術だ。70km/h以上でLEDハイビームに加えレーザーライトが自動点灯し、LEDライトの約2倍の距離となる600m前方を照射できる。

フロントガラスの上部に設置されるステレオカメラ
フロントガラスの上部に設置されるステレオカメラ

ドライバー支援システムは、ステアリング・レーン・コントロール・アシストの新採用をはじめ、全方位のサポート機能を持つ。このシステムは5個のミリ波レーダーとステレオカメラで構成されている。

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BMW公式サイト

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