【BMW IAA】「BMW i8」を発表 プラグインハイブリッドのコンセプトカーも登場 フランクフルトモーターショー2013

ノルベルト・ライトホーファー会長とステージに登場した市販仕様の「i8」

2013年9月10日、フランクフルトショーでBMWは過去から未来までドライビングプレジャーにこだわり、それを追求するというブランドのポリシーをプレスカンファレンスでまず打ち出した。そしてカンファレンスの最後に登場したのが今回のショーの主役である「i8」だった。

ステージにはまずBMWヒストリックカーが集合
驚くべき台数がステージに集合。メインはi8

 

iブランドの先頭を担った「i3」は世界初のプレミアムEVと位置付けられるが、「i8」は都市部だけではなくEVの制約を取り払ったプラグインハイブリッドシステムを採用し、郊外道路でも、高速道路でも並外れた動力性能、ハイパフォーマンスを実現するスポーツカーだ。

アッパーボディはオールカーボン製の4シータースポーツカー「i8」。ドアはスイングアップ式

軽量・コンパクトな発電用の1.5L・3気筒の高圧過給ターボエンジンを搭載し、レンジエクステンド・コンセプトを持つプラグインハイブリッドだ。このバルブロニック式1.5L・3気筒エンジンは230ps/320Nmを発生し、6速ATを介して後輪を駆動する。エンジンは高電圧スターター/発電機と結合されている。前輪は130ps/250Nmの永久磁石同期型モーターによりステージATにより駆動される。なおバッテリーのみにより35kmの走行が可能で、このときの最高速は120km/hとされる。エンジンとモーターによるシステム総合出力は362ps/570Nmで、最高速はリミッターにより250km/hとされている。

従来のBMWとは異なる新デザインのインスツルメントパネル

i8のボディは量産可能なRTM製法によるカーボンファイバー製で、5kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載しているにもかかわらず車重は1490kgと軽量。さらにバッテリーを床面に搭載しているため重心高は490mmときわめて低い。前後荷重配分は50:50だ。

i8のボディサイズは、全長4689mm、全幅1942mm、全高1293mm、ホイールベースは2800mmだ。空力性能も洗練され、Cd=0.26。灯火類はすべてLEDで、オプションとして量産世界初のレーザー・ヘッドライトが設定されている。このレーザーライトはLEDライトよりはるかに優れた特性を備えているという。

「i8」の走行モードは、D、コンフォート、エコプロ、スポーツ、EVの5モード。コンフォートモードで最大航続距離は500kmとなる。

新たに登場したクーペ、4シリーズ

 

またBMWは、新設定の4シリーズ・クーペ、新型X5(F15 )シリーズを発表した。4シリーズは3シリーズクーペより全長、全幅、ホイールベースが大きく、クーぺスタイルを洗練させている。これらは今秋には発売が開始される。新しい車種として「X5 M50d」、M5シリーズとして「M550d xDriveセダン」、「M550d xDriveツーリング」などMシリーズを強化している。

2.0Lターボエンジンとモーターを組み合わせる

 

さらにコンセプトカーとして「コンセプトX5 eDrive」、すなわちプラグインハイブリッドを送り出した。このモデルはスポーツアクティビティ・ビークルとしての能力と優れた効率を両立させるモデルとしている。プラグインハイブリッドを採用し、EVモードで30kmの距離を、最高速は120km/hで走ることができるという。またEV・エンジンの混合燃費は3.8L/100kmとしている。搭載エンジンは2.0L・4気筒のツインパワーターボ、モーター出力は95ps。0-100km/h加速は7.0秒だ。

CセグメントのPHEVのSAVコンセプトカー「アクティブ ツアラー アウトドア」

コンセプトカーとしてはもう1台、プラグインハイブリッド(BMWはPHEVと表現している)の「アクティブ ツアラー アウトドア」が発表されている。比較的コンパクトなボディで広い室内空間を実現し、自転車2台を積載できるなど、BMWらしくないユーティリティ重視のコンセプトだ。搭載エンジンは1.5L。システム総合出力は190psで、NEDC燃費は2.5L/100kmに達し、CO2排出は60g/kmだという。

「アクティブ ツアラー アウトドア」のボディサイズは全長4350mm、全幅1833mm、全高1576mm、ホイールベース2670mmで、ほぼCセグメントに相当する。

 

BMW AG公式サイト

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