2012年8月23日、BMWは、新開発のV型8気筒ツインターボ・エンジンを搭載した2013年型「BMW 650iクーペ」と「BMW 650i カブリオレ」を、同日から発売したと発表した。
今回搭載された新開発の4.4L(ボア×ストロークは88.3mm×89.0mm。圧縮比は10.0)V型8気筒ツインパワー・ターボエンジンは、Vバンクの内側に搭載されたツイン・ターボチャージャー、高精度ダイレクトインジェクション・システムに加え、ダブルVANOS、インテーク・バルブのリフト量を無段階に可変制御するバルブトロニックも新たに採用している。この新型エンジンは、2個のターボチャージャーがV型のシリンダー・バンクの間に配置されるレイアウトにより、極めてコンパクトなエンジンパッケージを実現しているのが特徴だ。
出力、トルクは従来型のV型8気筒エンジンに対して約10%向上している。最高パワーは330kw(450ps)/5500rpm、最大トルクは650Nm/2000rpm-4500rpmを発揮。650iクーペの0-100km/h加速は4.6秒で、従来モデルより0.3秒向上している。
さらにこのエンジンはエンジン・オート・スタート/ストップ機能や、効率的なドライブをサポートするECO PRO(エコ・プロ)モード付きのドライビング・パフォーマンス・コントロールといった技術を新たに採用している。
トランスミッションは従来通り8速ATを搭載し、燃費(JC08 モード)は従来モデルに対して最大25%向上すると共に、「平成17 年排出ガス基準50%低減レベル」を達成。またBMW 650iカブリオレは、「平成27 年度燃費基準」を達成している。
新開発エンジンの搭載などにより、パワーと燃費の向上を果たしたBMW 650iクーペ/カブリオレの価格は、一部の標準装備を見直すことで据え置きにしている。また、直列6気筒エンジンを搭載するBMW 640iクーペ/カブリオレは、ポータブル・オーディオ・プレーヤーを接続し音楽を楽しむことができるUSB オーディオ・インターフェイス、スピーチ・コントロール(音声入力システム)を新たに標準装備としているのが変更点だ。