BMWジャパンは2012年4月9日、「BMW 320i(サンニーマル・アイ)」を新型 3シリーズ セダンに追加し、同日から全国の正規ディーラーで受注を開始した。納車は5月中旬からを予定している。この 320iは歴代のBMW全ラインアップの中でも最大の販売台数を誇るモデルで、新型3シリーズのエントリーモデルであり、まさに本命の登場と言えよう。
エンジンは2.0L直列4気筒の直噴ターボエンジンを搭載。これは1月に先行してフルモデルチェンジされた新型 3シリーズ セダンの「BMW 328i」と同じだが、タービンや制御ユニットの違いで最高出力は135kW(184ps)/5000rpm、最大トルクは270Nm(27.5kgm)/1250〜4500rpmとなっている。ちなみに328iの最高出力は185kW(245ps)、最大トルクは350Nm(35.7kgm)である。
新型320iのエンジンも328iと同様にツインスクロール・ターボチャージャー、高精度ダイレクトインジェクション、ダブルVANOS、バルブトロニックなどの最新技術を組み合わせたBMWツインパワー・ターボテクノロジーを採用。さらに高効率な8速オートマチックトランスミッション、燃料消費を抑制するエンジン・オートスタート&ストップ機能、ブレーキエネルギー回生システム、電動パワーステアリングなどの革新的技術も数多く採用して、走りと環境性能を両立させている。
こうした結果、従来モデルに比べて最高出力を約10%、そして最大トルクを約30%も向上させながら、燃費を約20%も向上させており、320i SEと 320iの8速AT車のJC08モード燃費は16.6km/L を達成。この2グレードはエコカー減税対象モデルとなり、自動車取得税および重量税が75%減税(翌年度の自動車税も50%減税)となるほか、エコカー補助金対象モデルにもなった。さらに 320iSport(スポーツ)/Luxury(ラグジュアリー)/Modern(モダン)は「平成27年度燃費基準+20%」の達成により、自動車取得税および重量税が100%減税となっている(翌年度の自動車税50%減税、エコカー補助金対象モデルであることは同様)。
新型320iのラインアップでは、328iにはなかった「SE」グレードが設定されたことと、そのSE以外に6速マニュアルトランスミッション車が用意されたことが大きなトピックだ。そのSEは、ベースモデルの320iからリヤビューカメラ、パークディスタンスコントロール、バイキセノンのヘッドライト、フロント電動パワーシート、分割可倒式リヤシートなどを省き、エアコンから左右独立温度調整機能をなくすことなどで、50.1万円(消費税含む、以下同)ダウンした、399.0万円のプライスタグが付けられている。
またSE以外には(328iには設定のなかった)6速マニュアルトランスミッション車が用意され、8速のオートマチックトランスミッション車よりも11.0万円低い価格設定となっている。なお、Sport(スポーツ)/Luxury(ラグジュアリー)/Modern(モダン)の3つのデザインラインが用意されたことは328iと同様だが、それに伴うプライスは+20.0万円ンとなっている(328iでは+16.0万円)。