【BMW】3世代目となる「ニューBMW 6シリーズ クーペ」が待望の日本上陸

2011 年8 月5 日、ビー・エム・ダブリューはプレミアム・ラグジュアリー・クーペ「ニューBMW 6シリーズ クーペ」の概要を発表した。BMW の6シリーズクーペとしては3世代目となるが、今回は6シリーズ カブリオレ(F12)が先にリリースされたため、コードネームは「F13」となる。

6シリーズは1937年に発表された「327クーペ」から続く、BMWの美と優雅を受け継ぐ大型クーペ(カブリオレも含む)のブランドだ。その後は1968年から70年代後半に生産された「2.5/2800/3.0CS」を経て、1976年の初代6シリーズ(コードネームE24)誕生を迎える。しかしながら1989年に事実上の後継モデルとしてデビューさせた8シリーズが絶版となり、2003年に2代目6シリーズ(クーペがE63、カブリオレがE64)として復活するまでは冬の時代もあった。

さて、新型6シリーズクーペは2011年2月に日本国内にも導入済みのカブリオレと同様に、4.4LV型8気筒ツインターボの「650i」と、3.0L直列6気筒ターボの「640i」の2グレードで構成される。発表と同時に受注も開始したが、納車は10月末からを予定している。

奇才と呼ばれたクリス・バングルが担当した先代に比較すると、エイドリアン・ホーイドンクをリーダーとする今回のデザインチームは、冒険よりも洗練さを優先させた印象だ。顔と言うべきフロントセクションでは、伝統のキドニーグリルとエンジンフード上のV型のラインがダイナミックな印象を与えている。

またオプションとはいえ、BMWで初めて採用されたフルLEDのヘッドライトはデザイン面でも新鮮さをアピールしている。立体的なデザインが印象的なスモールライトのリングに加えて、前方を照らすすべてのライト類にLEDテクノロジーを採用。ヘッドライト最上部に配置されたLEDアクセントラインもポイントになっている。

↑カブリオレとは兄弟関係にあり、現行5シリーズとも基本骨格は共有している。

伝統のロングホイールベース、ショートオーバーハングを踏襲したサイドビューでは、流れるようなシルエットとともに、ドアハンドルの高さで走るキャラクターラインが新型の個性となっている。リヤセクションでは、BMW伝統のL字型コンビネーションランプが復活したことがトピックだ。またLEDライトバーを採用したことで、夜間においてもBMWであることを主張している。

一方でインテリアは、先にデビューしたカブリオレと基本的に同一のデザインとなっている。ダッシュボードに向かって上昇していくようなセンターコンソールとドアパネルの造形が、ダイナミックかつ躍動的な印象を与えている。ダッシュボード最上部に配置された10.2インチの高解像度ディスプレイには、クロームの枠が施された独立型フラットスクリーンを採用している。またデンマークの高級オーディオブランドである「バング&オルフセン」が専用に開発した16スピーカー&1200Wのサウンドシステム(650iに標準、640iにオプション)の圧倒的な臨場感にも注目したいところだ。

↑先に導入されたカブリオレと基本的は共通のデザインだ。

640iクーペにはツインスクロールターボチャージャーを組み込んだ3.0L直列6気筒を搭載。最高出力は320ps(235kW)、最大トルクは450Nm(45.9kgm)を発生している。また650iクーペには4.4LV型8気筒ツインターボを搭載し、最高出力は407ps(300kW)、最大トルクは600Nm(61.2kgm)を発生。いずれのエンジンもダイレクト・インジェクション(直噴)システムやバルブトロニックといった最新のBMWのハイテクが満載され、パドル付きの8速オートマチックトランスミッションを介して後輪を駆動している。

BMWの最先端技術は、エンジン以外にも惜しみなく投入されている。前輪だけでなく、走行速度に応じて後輪の操舵角も変化させて、中低速域の俊敏性と取り回しの良さ、および高速域での走行安定性を高めるインテグレーテッド・アクティブ・ステアリング(前後輪統合制御ステアリングシステム)と、ドライバーが走行シーンに合わせて車両のセットアップを選択することが可能なドライビング・パフォーマンス・コントロールは標準装備。電子制御の無段階可変ダンパーと電子制御の前後アクティブスタビライザーを統合制御するアダプティブ・ドライブは650iに標準で、640iでもオプションで選択可能となっている。

↑640iの0→100km/h加速は5.4秒。最高速度は250km/hでリミッターが作動する。

新型6シリーズクーペではブレーキ・エネルギー回生システムを備えるなど、環境性能との両立も大きなキーワードになっている。さらに640iにはアイドリングストップ機能を与えるとともに、ドライビング・パフォーマンス・コントロールにBMW初のECO PRO(エコ・プロ)モードを設定。これにより 640iクーペは、「平成22年度燃費基準+25%」及び「平成17年排ガス基準75%低減レベル」を達成し、エコカー減税対象モデルとなる予定だ。

希望小売価格(消費税込み、以下同)は右ハンドルのみの640iクーペが933.0万円、右/左ハンドル仕様が選択できる650iクーペが1235.0万円となっている。さらに、より精悍でダイナミックなスタイリングに仕立て上げるM Sport(エム・スポーツ)パッケージ、そして、選び抜かれた最高品質の素材を使用した装備により、個性的でエクスクルーシブなモデルを提供するBMW Individual(インディビデュアル)プログラムも設定されている。

M Sportパッケージの希望小売価格(消費税込み)は 640iクーペ向けには60.0 万円、650iクーペには40.0 万円となっている。主な装備内容は以下の通り。

Mエアロダイナミクス・パッケージ(フロントエプロン、サイドスカート、リヤスカート)/Mライト・アロイホイール・ダブルスポーク・スタイリング351M (F: 8.5J x 19ホイール+ 245/40R19タイヤ、 R: 9J x 19ホイール+275/35R19タイヤ)/BMW Individualハイグロス・シャドーライン (サイドウインドー・フレームモールディング、ミラーベース、ミラーフレーム)/スポーツシート(運転席&助手席)/アルカンタラ&ナッパレザー・コンビネーションインテリア/アルミニウム・ヘキサゴン・インテリアトリム/マルチファンクションMスポーツ・レザーステアリングホイール(シフトパドル付き)/BMW Individualアンソラジット・ルーフライニング/ドアシル・プレート(Mロゴ付き)/Mフットレスト(左ハンドル車のみ)

↑M Sport パッケージ

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BMW公式サイト

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