【公式動画】ベントレー 第4世代のベントレーコンチネンタルGTスピードが「静かに座す虎」でデビュー

ベントレーモーターズジャパンは2024年6月27日、第4世代となる新型「ベントレー・コンチネンタルGTスピード」、カブリオレモデルの「コンチネンタルGTCスピード」を発表した。

■モデル概要とエクステリア
コンチネンタルGTはスーパーカーと同等の圧倒的な性能、クラフトマンシップから生まれる至高のラグジュアリー性や快適性を融合させたGTモデルだが、第4世代はPHEVパワートレイン「ウルトラパフォーマンスハイブリッド」を搭載し電動化も実現している。

デザインは、ベントレー伝統の重要なデザイン哲学を継承している。ボディフォルムは2ドアのモダンベントレーを踏襲した眠れる野獣をイメージし、「静かに座す虎」のようなたたずまいとしている。

フロント部分はサラブレッドの美しい立ち姿からインスピレーションを得たデザインで、この並外れたラグジュアリー・グランドツアラーの存在感を強調している。そしてエンドレス・ボンネットと呼ぶ、ボンネットからボディへと水平に伸びる力強いラインが高性能エンジンと加速性能を想像させる。

従来型と比べ、フロントのデザインが一新され、コンチネンタルGTの20年の歴史の中で初めてシングルヘッドライトが採用され、獲物を狙う虎のような表情を演出している。ライト上部にはクリスタルカット・ガラスをモチーフにしたデザインがダイヤモンドのようにきらめき、ライト下部の模様が光を受けて浮かび上がる。LEDマトリクスライトは120個のLEDを装備し、多様な照射モードを実現。

バンパー、テールライト、トランクリッド、テールパイプなどのデザインも見直され、リヤダウンフォースを発生させる空力デザインがトランクリッドに盛り込まれているため、リヤ・スポイラーは存在しない。

■インテリアと装備
インテリアは、新型GTのシートとドアに精巧なキルトパターンが新たに採用されている。彫刻を思わせるキルティング、フェードアウトしていくパーフォレーション、新デザインのキルト刺繍が施されたキャビンが乗員を最高の環境で包み込み、極上のドライブを実現する。

シートは20通りに調節可能で、ラグジュアリークラスの基準となっている。インテリアの新しいオプションの「ウェルネスシート」を選択すると、「ポスチュラル アジャスト」と「オート クライメイト」が前席に装備され、疲労を最小限に抑えて至高のリラクゼーションを味わうことができる。

また、「ダーク クローム スペシフィケーション」を選択すると、ドアハンドル、スイッチ、スピーカーグリルをはじめ、キャビンの随所にダーククロームが使用され、現代的な美しさで統一される。もちろんビスポーク部門であるマリナーでも様々な特別装備を手掛けており、マリナーに注文すればさらなるパーソナライゼーションが可能だ。

センターディスプレイ部は従来どおりのローテーション・ディスプレイが採用され、12.3インチ高解像度ディスプレイに優美なアナログメーター3個メーターを装備。そして手作業で仕上げられたウッドパネルの面で構成される3面の回転ユニットとなっており、ボタンを押すことで自由に選択できるようになっている。

オーディオは3種類が設定され、標準仕様でも650W/10スピーカーで構成される。バング&オルフセンは1500W/16スピーカーのシステムとなり、ナイムforベントリーを選択すると2200W/18スピーカー、8モード・サラウンド・オーディオを楽しむことができる。

なおこのニューモデルは最新世代のE/Eアーキテクチャーを採用しており、インフォテインメントと運転支援システムのテクノロジーは最先端に位置している。

ドライバー・パネルに表示される環境ディスプレイは、セミアシストモードでの運転をサポートし、他車に対して自車がどのように反応しているかをドライバーにフィードバックし、周囲の環境を認識できる機能が車両に備わることで、最新式のインテリジェント パーク・アシストで速度を制御しながら自動で駐車できるようになっている。

車内空気のイオナイザー、微粒子フィルターを装備し、車内・車外の空気レベルも表示される。さらにエアコンシステムは衛星ナビゲーションと同期し、トンネル内では自動で内気循環に切り替わるようになっている。

ワイヤレスのApple CarPlayとAndroid Auto、そしてOTAアップデートなども実現され、携帯電話とのペアリングを選択したオーナーはコネクテッドカーサービスにより、リモート充電ステータス・モニター、スマートフォンによりリモート操作で駐車と出庫ができるリモートパークアシスト、リモート キャビン プレコンディショニングなどが可能となる。

また、「My Bentley App Studio」が導入され、車両に関するアプリやサードパーティのアプリをインフォテインメントシステムに直接ダウンロードして利用でき、音楽、ビデオ、ゲーム、ナビゲーション、駐車、充電などに関連するアプリを利用できる。

■コンチネンタルGTCスピード
新型クーペと同時にコンバーチブルの新型GTCが発売されるのは、コンチネンタル・シリーズ史上初だ。新型GTCは7層ファブリック・ルーフシステムを搭載し、48km/h以下で走行していれば19秒でルーフが開く。コンバーチブル・ルーフのカラーはツイードを含む7色から選択できる。

なお、コンチネンタルGTCスピードの0-100 km/h加速は3.4秒と、コンバーチブルタイプのグランドツアラーとして驚異的なパフォーマンスを発揮。ただし、最高速度はクーペとは異なり、285km/hに電子制御されている。

■ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド(PHEV)

新型コンチネンタルGTは、従来モデルのコンポーネンツの68%を刷新し、エクステリア、インテリアの見直しを行なっている。そしての4.0LのV型8気筒直噴ツインターボエンジン(600ps/800Nm)に出力190ps/450Nnmの電気モーターを組み合わせた完全新設計のパワートレイン「ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド」を搭載し、システム最高出力782ps、最大トルク1000Nmを発生し、ベントレー史上、最高出力を実現している。

なお、「ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド」は、すでに生産を終了しているW12気筒エンジンの代替パワートレインという位置づけになっている。

低速域から中速域にかけては電気モーターによるブースト効果によって力強い加速が可能で、高速域ではV8エンジンのパフォーマンスが存分に発揮される。また特筆すべきはエキゾーストノートにも配慮され、電子制御で人工的にサウンドを強調するのではなく、クロスプレーン・クランクシャフトの特徴を活かした官能的なサウンドを生み出している。

車両重量は2459kgだが、0-100km/h加速は3.2秒、最高速度は335km/hという傑出したパフォーマンスを生み出している。PHEV用のバッテリーはリヤアクスル上に搭載され、容量は25.9kWh。EV走行での航続距離は81km(WLTPモード)、トータルで859kmの航続距離とし、スーパーカーでありながら日常でも快適に使用できる性能を備えている。

なお、バッテリーの充電は普通充電のみだが、充電出力は最大11kWまで対応している。 トランスミッションは8速ATで、駆動モーターはトランスミッション最前部に配置するレイアウトになっており、EV走行時はエンジンを停止して走行できるようになっている。

■ベントレー パフォーマンス アクティブ シャシー

この新パワートレインのパフォーマンスに合わせ、シャシーも刷新されている。この新しいシャシーは「ベントレー パフォーマンス アクティブ シャシー」と名付けられている。その名称通り、アクティブ制御のAWDシステム、電子制御LSD、4輪操舵システム、前後左右輪トルクベクタリング、そしてアクティブ制御スタビライザーを採用している。また最新世代のESC(車両安定化システム)も装備。

新設計の2チャンバー式エアスプリングに新設計の伸圧両方を可変制御するデュアルバルブ・ダンパーを組み合わせたことに加え、ベントレーダイナミックライド(48Vアクティブ・スタビライザー・コントロール)、eLSD、トルクベクタリングを統合制御している。そしてコンチネンタルGT史上初となる前後荷重配分49:51というリヤ寄りの重量配分となり、高次元のボディコントロールとシリーズ最高の乗り心地を両立させている。

ブレーキはこれまでと同じくスチール・ディスクとカーボン・シリコンカーバイド・ディスクの2種類が用意されており、どちらにも10ピストンのフロントキャリパーと4ピストンのリヤキャリパーが組み合わされる。

なお、このコンチネンタルGTスピード、コンチネンタルGTCスピードの生産は2024年の第3四半期にスタートする予定で、日本市場へのデリバリーは、2025年の第1四半期に始まる予定となっている。

価格

コンチネンタルGTスピード:3930万3000円(税込み)
コンチネンタルGTCスピード:4312万円(税込み)

ベントレー 関連記事
ベントレー 公式サイト

自動車技術会
ページのトップに戻る