ベントレー「ベンテイガ」に新型ハイブリッド登場

ベントレーは2021年1月4日、持続可能な未来に向けた新たなステップとして、新型ベンテイガ ハイブリッドを発表しました。新型ベンテイガ ハイブリッドは世界で唯一の電動化ラグジュアリーSUVとなり、将来的にベンテイガ シリーズを代表するモデルになるとされています。

ハイブリッドの優位性

ラグジュアリーSUVセグメントのトップの座を独走しているベンテイガ シリーズは、これまでにベンテイガV8とベンテイガ スピードが発売されており、このハイブリッドが3番目のモデルです。

エクステリアとインテリアはベントレーのデザインDNAを継承し、ラインアップ全体に統一感を持たせることによって、フレッシュでモダンなベントレー ファミリーであることが明確で、他のラグジュアリーカーメーカーとの差別化を図っています。

新型ベンテイガ ハイブリッドは電動化モデル最高峰のラグジュアリーさを実現し、静粛性を保ちながら滑るように街中を走行できますが、グランドツアラーとしての実力も兼ね備え、都会を離れてロングドライブを満喫することができます。

ベンテイガ ハイブリッドに乗り込むと、高い静粛性と洗練さに満ちたキャビンの中で、都会の喧噪を忘れることができます。エンジンを使わず、電力だけで最大50km(NEDCモード)走行でき、ハイブリッドモードでの総航続距離はNEDCモードで860kmです。

第1世代のベンテイガ ハイブリッドのユーザーを対象にベントレーが実施した調査によると、9割超のユーザーがほぼ毎日または週に数日ドライブしていること、ほぼすべてのユーザーがEVモードを使用していること、EVモードを使用しているユーザーの約半数は普段の走行距離が40km未満であることが判明しています。

つまり、日常ユースの大半を電気だけのゼロエミッション走行でまかなうことが可能であり、環境に優しいだけでなく、持続可能な未来にふさわしいクルマであるという新たな評価が確立されています。

ハイブリッド システム

ベンテイガ ハイブリッドの電動パワートトレーンは主に3つの分野があり、12の主要コンポーネントで構成されています。まずは外部電力で充電する充電口は給油口とは反対側の車両左側にあり、バッテリーの充電状態はLEDインジケーターで表示され、1時間当たり7.2kWで充電可能。

リチウムイン バッテリーの容量は17.3kWh、個別セル168個で構成され、寿命は16万kmもしくは8年です。このバッテリーは2時間半ほどでフル充電できます。高圧バッテリーに蓄えられたエネルギーは、駆動モーターに供給されるほか、従来の12Vバッテリー系統の補助にも使用されます。

駆動モーターは出力128psで、最大トルクは350Nmを発生します。このモーターはギヤボックスと内燃エンジンの間のトランスミッション内に収められています。もちろんモーターにより静止状態から瞬時に最大トルクを発生でき、一気に静かに加速します。

エンジンは3.0L V6ツインターボが搭載され、さらにトルクが必要となった時や135km/h超える車速が要求されたときにエンジンがアシストします。走行音がほとんどしないため、低速時には専用スピーカーから音が発せられ、歩行者に車両の接近を知らせるようになっています。

EVモードで走行中、「ベントレー・ハイブリッド・エフィシェンシー・アクセルペダル」を踏み込もうとすると、瞬間的な抵抗がドライバーに伝わり、電力のみの走行からハイブリッド走行へと切り替わるポイントが分かるようになっています。それによりできるだけEVドライブモードで走行することをドライバーに促します。

「ベントレー・ハイブリッド・エフィシェンシー・ブレーキ」は、モーターと従来の油圧式ブレーキの制動力をシームレスに協調させ、違和感のないペダルフィールで快適なドライビングを実現すると同時に、回生エネルギーを最大限回収するようになっています。

ドライブモード

ドライブモードは、EVドライブモード、ハイブリッドモード、ホールドモードの3種類があります。が、ベンテイガハイブリッドにはバッテリー残量の自動管理機能があります。

クルマを始動するとEVドライブモードになり、可能な限り電気だけで走行します。分岐点に近づいたり法定速度が低下したりするとアクセルペダルが振動してドライバーに減速を促します。これがエネルギーの節約と回生エネルギーの最大限の回収につながります。

モーターから内燃エンジンに切り替わるポイントをアクセルペダルを介してドライバーに体感的に伝えることによって、EVドライブモードをできる限り維持することを促し、効率性を最大限に高めます。

ハイブリッドモードは、ナビゲーションシステムのデータに基づき、効率性と航続距離を最大限に実現します。このモードは長距離ドライブ向きで、ナビゲーションシステムの走行ルートに従いながら、Eモードの予測機能とコースティングをできる限り利用します。

ナビゲーションシステムに目的地を入力すると、走行シーン毎に適切なドライブモードが自動的に選択され、バッテリーの電力を最も効率的に利用するための計算が絶えず行なわれます。EV走行が最も有効と思われるシーン、例えば都市部に進入したときなどに備え、バッテリーに電力が蓄えられます。目的地に到着した時点で充電量がゼロになるように自動計算することで、トータルな効率性が最大限に向上しているのです。

ホールドモードではエンジンと電力がバランスよく使い分けられ、必要な時に電力で走行できるように高圧バッテリーの充電量が維持されます。ドライブダイナミクスモードのスポーツモードを選ぶとデフォルトでホールドモードになり、モーターによるブーストと回生が確実に行なわれます。

コネクテッドを前提とした装備

新型ベンテイガハイブリッドでは、「マイベントレー」コネクテッドカーによる最新のインカーサービスとリモートサービスが利用できます。インカーサービスは常時通信モジュール(eSIM)を介して提供されるので、スマートフォンなどででデータ通信を行なう必要をなくしています。

リモートサービスは「マイベントレー」アプリからアクセスでき、次の4つの便利機能を利用できます。
●「マイカー・スタティスティクス」
車両の各種データを表示します。最近運転した日時や前回の走行距離、平均速度、走行時間、平均燃費/電費を確認できます。
●「マイバッテリーチャージ」
充電ケーブルが充電設備に接続してあれば、リモート操作で充電を開始できます。出発予定時刻を指定すると、その時刻までに最大限の充電ができるように充電システムが充電率を算出します。
●「マイキャビン・コンフォート」
エアコンをリモート操作し、乗車前に車室内を22度Cの快適温度に設定できます。
●「Eチャージング」
現在地周辺や目的地周辺の充電スポットを検索し、最寄りの充電スポットまでルートガイドします。充電スポットまでの距離、空き状況、出力などで検索結果を絞り込むことができます。

新たにデザインされたエクステリアとインテリア

新型ベンテイガシリーズのエクステリアは大幅なリニューアルにより、先代モデルよりも一層スタイリッシュで毅然とした印象となっています。車両前後のすべてのパネルの設計が見直されよりモダンな外観に生まれ変わっています。

新設計のマトリクス グリルは先代よりも大型化され、より垂直にそそり立ち、ベンテイガのエレガントなボンネットがクロームのボディパーツまでストンとつながっているような印象となっています。

最も劇的な変化を遂げたのは、新型ベンテイガシリーズのリヤデザインで、先代モデルとは全く別物といえる仕上がりとなっています。コンチネンタルGTと共通の楕円形テールライトがベンテイガに初めて採用されています。

テールライトが配置されているテールゲートも完全新設計で、車幅いっぱいに延び、すっきりとしたルックスを演出。ライセンスプレートの位置をバンパーまで下げたため、上側にある「BENTLEY」のエンブレムが際立ちます。

先代モデルのキャビンもハンドクラフトから生まれた最高傑作でしたが、新型ベンテイガではそのキャビンデザインを一から見直しています。ラグジュアリーSUVのベンチマークとして既に高い評価を得ているインテリアに、他では見られない現代的な手法を取り入れ、豪華な素材と精緻な職人技を絶妙に融合しています。

ドアトリムとステアリングホイールを新設計としたほか、センターフェイシアとデジタル インストルメントクラスターの設計を見直すなど、大幅な変更によってインテリアのモダンさを強調。

新型ハイブリッドのシート設定は2種類です。標準設定の5座席シートは新設計のシートフレームを採用し、リヤシートのリクライニング角度が2倍になりました。オプション設定の4座席シートは、独立型のリヤシート2席の間にセンターコンソールが配置されます。

4座席シート設定はエルゴノミクスデザインがレベルアップ。膝回りスペースがシートを倒さない状態で30mm、リクライニング時に100mmほど広くなり、贅沢な気分で快適なドライブを楽しむことができます。

豪華なインテリアを一層引き立てたい場合は、ベントレー初となるダークティントのダイヤモンドブラッシュドアルミニウム製トリムを選択できます。

ウッドパネルは全8種類から選択でき、まっすぐな杢目が美しいコアとクラウンカット ウォールナットがオプションにプラスされています。マリナー ドライビングスペシフィケーションには新たなキルトデザインが登場し、シートの新しいオプションとしてはマイクロパイピングも加わっています。

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