【ベントレー】ベントレーからもっともパワフルなオープンモデルを発表

 

2009に発表したコンチネンタル・スーパースポーツ・クーペはベントレー史上最も速く、もっともパワフルなモデルとして登場したが、そのコンバーチブルモデルが東京・お台場で開催されている「東京コンクール・デレガンス」(2010年7月22日〜25日)でお披露目された。2+2の4シーターでAWDを持つ、ベントレー・コンチネンタル・スーパースポーツ・コンバーチブル、車両本体価格は税込み3300万円。日本での受注を開始した。

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超高級セダン、クーペのラインアップを揃えるベントレーだが、そのパフォーマンスはスーパーであり、今回のオープンモデルにも、テクノロジーの粋を極めた豪華なシステムが導入されている。

 

0km/h〜100km/h加速は4.2秒、最高速度は325km/hというパフォーマンス。時速100kmまでの加速Gを計算してみると約0.66Gという加速Gがはじき出される。

 

スバルの「ぶつからないクルマ」プリクラッシュ・セーフティ、自動停止ブレーキが機能したときがおよそ0.7Gの減速G。これはABSが働く直前程度のGで、その減速Gとほぼ同等の加速Gをこのコンチネンタル・スポーツ・コンバーチブルは発揮するというのだ。もっともクーペは0km/h-100km/h加速が3.9秒とさらに0.3秒も速いのだが、オープンスタイルでこの加速は、まるでフォーミュラーカー? なのか。

 

搭載されているエンジンは463Kw(630PS)、800NmのV型6気筒を並列につなげたような、W型12気筒のツインターボで6000ccの排気量を持っている。

 

そして、マルチフレックス燃料に対応しており、バイオ燃料(E85バイオエタノール)、あるいは、ガソリンとの混合であっても、新たに設置された燃料供給システムがタンク内の燃料混合比率を検出し、パワーとトルクを一定に保つようになっている。また、2012年までに全モデルをバイオ燃料対応するという環境宣言もあわせて発表されている。

 

 

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強力なエンジンをシフトするのは、ZF製の6速クイックシフト・トランスミッションだ。シフトタイムがわずか0.93秒とすばやく、6速から4速へ直接シフトダウンが可能にするなど、スポーツ性が高いミッションを搭載している。

 

前後トルク配分60:40でバイアス配分される4WDシステムはコーナー出口でのアンダーステアを軽減し、安定した姿勢を保ちながら俊敏なコーナリングを可能にしている。

 

シャシーも全面的に改良され、サスペンションでは、GTCSpeedをベースに電動式連続可変ダンピングコントロール(CDC)を装備し、新しくデザインされたトレーリングアームのハイドロブッシュリンクはGTCSpeedより約33%硬めに設定されている。これら新設計によりフロントで10mm、リヤで15mm車高も下がり、より正確で俊敏なハンドリングに仕上げてある。

 

タイヤ&ホイールは、275/35-20、9.5Jの鍛造アロイホイールにピレリのウルトラハイパフォーマンス・タイヤが装着される。標準装備で、タイヤモニターシステムがあり、空気圧の監視だけでなく、空気圧に対して速度が速すぎたり、ウインタータイヤ装着時には、許容速度を超過するとドライバーに警告を発する機能が盛り込まれている。

 

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さらにESP(エレクトリック・スタビリティ・プログラム=横滑り防止)では、ドライバーの操作を尊重するような設定にもなっている。ESPが介入した後のエンジントルクの回復を早め、進行方向に有効なグリップを全て使い切るため、スリップ率の目標を90%以上に設定し、ドライバーが関与する割合が多くなっている。

 

パワーを受け止めるブレーキも強烈で、F:420mm、R:356mmのカーボンセラミッククロスドリルド ベンチレーテッドのディスクを8ポッドのキャリパーで挟み込み、最小のディスク歪み、対フェード性能が向上している。これら、高価な材料を使うことでフロントアクスルのばね下および、回転質量を20kg軽量化にもつなげている。

 

内装の豪華さやブランドイメージの高さは、いまさら言うまでもないが、これだけのハイテクノロジーを搭載していることからもずば抜けた逸品であり、垂涎の的となるクルマだ。

 

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文:高橋明

 

ベントレーモータースジャパン公式サイト

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