【アウディ】新型「RS6アバント」、「RS7」、「RS5カブリオレ」、「SQ5」を新発売

新型 RS6アバントと大喜多寛アウディ・ジャパン社長

2013年10月8日、アウディジャパンは、3車種の新型RSモデル「RS 5カブリオレ」、「RS 6 アバント」、「RS 7スポーツバック」と、SUVのQモデルで初となるSモデル、「SQ5」を発表した。「RS 6アバント」と「RS 5 カブリオレ」は同日から発売を開始し、「RS 7スポーツバック」 は2014年1月から発売を開始する。

 

■RS6アバント
新型RS 6アバントは、強烈なパフォーマンスを持ちながら実用性を犠牲にせず日常で使用できるスポーツカー。RSシリーズの開発とチューニングは、当然ながらアウディのグループ会社であるクワトロ社でハンドメイドされるスぺシャルモデルだ。同社は現在ハイパワーエンジン搭載のRSシリーズのモデルラインアップを拡充している。“RS”の二文字は、シリーズ中もっともパワフルで鮮烈な存在感を放つと同時に、フルタイム4輪駆動「クワトロシステム」と卓越したハンドリング性能、そして、完全な日常での実用性を備えたモデルの名称なのだ。

2011年に登場した4.0L・TFSIエンジンは、アウディがハイエンドセグメントで進めているダウンサイジング戦略に合わせたエンジンである。新型RS 6アバントに搭載される3993ccのV型8気筒ツインターボ(内側排気・外側吸気)エンジンは、その並外れたパワーを日常シーンでも使いこなすことができる。最高出力560ps/5700rpm-6700rpm 、最大トルク700Nm/1750rpm-5500rpm を発揮するが低速でも強大なトルクとフレキシビリティを備えている。

その強烈なパワーは、Vバンク内側に水冷インタークーラーと共に装備されたツインスクロール式大型ツインターボチャージャーにより、レスポンス良く発生される。このレイアウトにより、ターボを駆動する排気ラインが短くなりエネルギーロスが最小限に抑えられる。その結果エンジンパッケージングサイズの小型化にも貢献する。

エンジンレスポンスの向上のため、RS専用仕様のエンジンマネージメントシステムやインテークシステム備えている。またスポーツエキゾーストシステムを標準装着しており、アクセルを強く踏み込むと、スポーティで豪快なエキゾーストサウンドが発生する。また、エキゾースト内の可変フラップを任意に作動させることで、エンジン負荷が少ない時でもドライバーが望めば迫力のサウンドを楽しむことができる。

0-100km/h加速は3.9秒。これだけの高性能を誇りながら、JC08モード燃費は10.4km/Lと従来モデル比で約76%向上と大幅に改善されている。この燃費性能は、標準装備されるスタートストップシステムや高度な油温・水温マネージメントシステムによるもの。

RS 6アバントに搭載される燃費向上技術の中で、最も革新的なものはシリンダー オンデマンド システム(COD)だ。CODシステムはエンジン回転数や負荷が少ない場合、2、3、5、8番シリンダーの吸排気バルブを閉じて休止させ、8気筒エンジンは4気筒エンジンとして働き、ポンピング損失を抑え燃費性能を向上させる。CODシステムの気筒休止モード切り替えは、わずか100分の数秒でスムーズに行なわれるため、ドライバーはインジケータの表示を見なければ、モードの変化に気付くことはない。CODシステムはヨーロッパ規格の燃費をおよそ5%、中速走行時には約10%向上させることができるという。さらに4気筒モード時に発生する振動を完全に抑えるために、アクティブエンジンマウントも採用されている。

この4.0L・TFSIエンジンに組み合わされるのは、8速ティプトロニック(AT)トランスミッションだ。DまたはSモードでのATドライブだけではなく、ステアリングに装着されたパドルシフトやRS専用デザインのシフトレバーでマニュアル操作が可能。低めのギヤは加速重視に、8速ギヤはハイギヤとされ燃費を向上させることができる。

フルタイム4輪駆動(クワトロ)システムは、ロッキング比を高く設定したセルフロッキング式センターデファレンシャルを採用。前後トルクベクタリング・ロジックも最適化されており、クワトロシステム冷却用のオイルクーラーも装着される。またスポーツデファレンシャルも標準装備され、駆動力を左右リヤホイールへ無段階で最適に配分され、運動性能とトラクションを両立している。

新型ARS 6アバントはダイナミックライドコントロール(DRC)付き、スポーツサスペンションプラスを標準装備する。このシステムではスチール製スプリングとダンパーの減衰力を3段階に調整できる可変ダンパーを装備。しかもこのダンパーは対角関連式で、対角線上の2つダンパーはセントラルバルブを介したオイルラインでリンクされ、コーナリング中のボディロールを減少させる働きを備えている。

アウディドライブセレクトは、アシスト量とギヤレシオを無段階で自動調整する電動ダイナミックステアリングも含まれる。またRS 6 アバントのブレーキシステムは究極のパフォーマンスを発揮するシステムとなっている。

4枚のベンチレーテッドブレーキディスクは、重量軽減用のためにウェーブデザインを採用し、直径390mmのフロントディスクにはブラックペイントの6ピストン・ブレーキキャリパーが組み合わされる。アップグレードオプションとして、直径420mmのカーボンファイバー セラミックディスクとグレーペイントブレーキキャリパーも用意されている。横滑り防止装置(ESC)はスポーツモード付きで、機能を完全にキャンセルすることも可能だ。ホイールはハイグロス仕上げが施された7ツインスポークデザインの9.5Jx20インチアルミホイールが標準装着される。オプションでハイグロスシルバー、ポリッシュドブラックの2種類の21インチホイールも装着可能。

約20%のアルミ材と高張力鋼板を組み合わせた軽量・高剛性なボディ構造
オプション設定されるセラミックディスク
標準装備されるウエーブ型ベンチレーテッドディスク

 

優れたハンドリング性能は、高いボディ剛性によってもたらされる。新型RS 6アバントのボディは、約20%がアルミニウム製で、その他は高張力鋼板および超高張力鋼板が使用され、従来モデルより約100kg軽量化したことでパワーウエイトレシオが向上し、ハンドリング性能もさらに洗練されている。

デザインはRS専用となり、マットアルミニウム仕上げを随所に使用したボディ、ハイグロスブラック仕上げのフロントグリル、バンパー、フェンダー、サイドシル、そして大型ルーフスポイラーなどが備えられる。これらに加えて、リヤディフューザーや楕円形の大型ツイ エキゾーストパイプなどが専用装備だ。

コクピットは、スポーティかつエレガントなイメージで統一。メーターはブラックをベースに、ホワイトの数字とレッドの針を組み合わせ、リモコンキー、フラットボトム形状の3本スポーク本革ステアリング、タコメーター、MMIディスプレイ、コンビメーターのドライバーインフォメーションシステム(DIS)などにRSロゴが記されている。

さらにリトラクタブル式モニターを囲むデコレーションベゼルがピアノブラック仕上げに、そしてドアオープナーは従来からのRS専用であるダブルバーデザインで、アクセントとしてカーボン調パネルを標準採用している。シートは、大型のサイドサポート、一体型ヘッドレスト、RS 6ロゴを持つRSスポーツシートが標準装備だ。シート表皮はブラックアルカンターラとレザーの組み合わせで、シートバック部分はダイヤモンド形状にキルティングされている。リヤシートバックを前方に倒すことで、トランク容量は最大1680Lまで拡大するのはアバントならではだ。

その他の新型RS 6アバントの装備は、LEDヘッドライト、LEDリヤライト、タイヤプレッシャーコントロールシステム、発光式サイドシル、専用機能付きDISなどがあげられる。この他に、クルーズコントロール、3ゾーン式オートエアコン、タッチパネル付きMMI、そして10スピーカーのBOSE サラウンドサウンドシステムも標準装備される。オプションとしては全車速追従式アダプティブクルーズコントロール、レーンアシスト、赤外線カメラを使用した。ナイトビジョンアシスト、ヘッドアップ ディスプレイ、高性能ドライバーアシストシステム、15スピーカー/1200wの出力を持つバング&オルフセン製アドバンストサウンドシステムが選択できる。

■RS7スポーツバック
RS 7スポーツバックは、クーペフォルムとハイパフォーマンスを融合させた大型5ドアクーペだ。搭載するエンジンやパワートレーンなどハードウェアはRS6アバントと共通になっている。ただRS7スポーツバックは21インチホイールが標準となっている。オプションとしてハイグロスブラック仕上げの21インチホイールを装着することもできる。

RS7スポーツバックははひと目でそれと分かるキャラクターを持ち、流れるようなクーペデザインによって、スポーティなイメージが強調される。特徴的なバンパー、ハニカムグリルが埋め込まれたハイグロスブラックカラーのシングルフレームグリル、マットアルミニウムをふんだんに使用したトリム類などに加え、リヤセクションの電動可変式リヤスポイラー、エアディフューザー、大径・楕円形の2本のエキゾーストパイプなどがこのクーペの性能を物語る。

インテリアはRS7専用装備として、ブースト計、油温計、ラップタイムモニターなどが備えられている。ラゲッジ容量は標準が535L、リヤシートバックを倒すと1390Lまで拡大する。

 

■RS5カブリオレ
同じRSモデルではあるが、RS5カブリオレは他のモデルとは異なる方向性が採られている。軽量ソフトトップを装備した4シーターオープンのRS5カブリオレは、エレガントさとパワーを絶妙にコンビネーションさせたモデルだ。

デザインは、スムーズさとシャープなディテールが組み合わされ、美しい水平基調のサイドラインが特徴だ。フロントフェイスは、RS5ロゴが配されたスポーティなハニカムパターンのシングルフレームグリルをマットアルミニウム仕上げのフレームが囲む。ヘッドライトは両端に向かって鋭く切れ上がり、その下側は滑らかな曲線のバイキセノンヘッドライトとLEDポジショニングライトによって構成される。両端がスポイラー形状となっているフロントバンパーには、大型のエアインテークが内蔵される。

軽量ソフトトップは、頭上に柔らかいカーブを描いたドームのように広がる。ソフトルーフ内部にはサウンドインシュレーターが内蔵され、静粛性が保たれる。このソフトトップは車速50km/h以下であれば走行中でもルーフを自動的に開閉(オープン15秒、クローズ17秒)する事ができる。オープン時のルーフはトランクに格納される。そのために必要なボリュームはトランク容量380Lの内わずか60Lだという。リヤのシートバックは左右分割可倒式でこれによりトランク容量はさらに拡大できる。

オープンモデルとするためボディの剛性を保つための補強が加えられているが、フロントフェンダーをアルミニウム製にするなど、重量の増加を最小限に抑えている。

インテリアでは、下部がフラットな本革巻き3本スポークステアリングを採用。左右のスポーク部には直感的な操作が可能なマルチファンクションキーを備えている。標準装備のMMIナビゲーション3Gプラスシステムは、ハードキーにメインメニューの機能を集約し、ロータリースイッチにより、ナビゲーション、TV、ラジオ等のコントロールができる。

電動スポーツシートは、ファインナッパレザーが標準仕様。シートバックにRS5のロゴが記され、さらにカブリオレのため直射日光への耐性を高めた塗装が施されている。また大型のラテラルサポート、一体型ヘッドレスト、ランバー サポート、引き出し式サイサポートの各機能が内蔵されている。

RS5カブリオレはRS6、Rs7とは異なり高回転型自然吸気V型8気筒FSI直噴エンジンを搭載してる。排気量は4163ccで、最高出力450ps/8250rpm、最大トルク430Nm/4000-6000rpm。このエンジンはハンガリーのジュール工場で手作業で組み立てられ、シリンダーヘッドは赤くペイントされている。この4.2Lエンジンは、リッターあたり108.1psの出力レベルを誇り、パワーウエイトレシオは4.267kg/ps。

アルミ製クランクケースを持つロングストローク型のこのエンジンは、非常に滑らかに回り、エキゾーストテールパイプに内蔵されたフラップにより自然吸気ならではの重厚なサウンドを奏でる。ブラックのテールパイプトリムを持つ、スポーツエキゾーストシステムもオプション設定されている。0-100km/h加速は4.9 秒。このパワフルなエンジンは燃費性能にも優れており、シリンダーライナーやチェーンドライブなどは、徹底した低摩擦化が図られ、オイルポンプは潤滑の必要がある時にしか作動しない。

トランスミッションはDCT式の7速Sトロニックで、エンジンの回転数に応じてクラッチワークを行ない、最も効率的にスタートさせるローンチコントロールを備えており、サーキットのような場所では絶大な効果を発揮する。RS5カブリオレに装備されるクワトロシステムは、高いトラクションとスタビリティ性能を実現する。通常運転ではセンターデフがエンジントルクをフロント40:リヤ60の割合で分配し、走行状況に応じて、フロントで最大70、リヤは最大85の範囲で素早く変化させることができる。スポーツ リヤデファレンシャルも標準装備する。

車高はノーマルより20mm低められ、スタビライザーも大径で高剛性なタイプが装着されている。タイヤは275/30R20サイズ、ホイールは鋳造5アームローターデザインのチタンルックアルミホイール(9J×20)が標準装着となっている。ブレーキは、フロントディスクが直径365mmのウェーブデザインの2ピース・ベンチレーテッドディスクを採用。フロントのブレーキキャリパーは8ピストン式でブラックに塗装されている。

オプションの、可変減衰式のダイナミックライドコントロール(DRC)付きスポーツサスペンションプラスを装着した場合は、アウディドライブセレクトにより可変制御が行なわれる。ダイナミック ライドコントロール(DRC)は、対角線上にあるダンパーをオイルラインで繋げたもので、コーナリング中にアウト側のフロントサスペンションの減衰力を高くすることができ、同時に減衰力も変更できるのだ。

装備ではパーキングシステムプラス、フロントシートヒーター、オートマチックシートベルトフィーダー、ウインドウディフレクター、レストリコメンデーション付きドライバーインフォメーションシステム、乗員保護システムなど。新型RS5カブリオレは、万が一転倒事故が起こった際には、頑強なアルミニウム製バーが後部座席の頭上に飛び出し、後部座席乗員を保護できるようになっている。

■SQ5
SQ5は、プレミアム・ミッドサイズSUVのQ5をベースにした初のSモデルだ。クワトロシステム、高性能、高効率を高い次元で両立させたSQ5は、卓越したオンロードパフォーマンスと乗り心地、洗練されたスポーティなデザインと高いユーティリティを訴求したプレミアムミッドサイズSのハイエンドモデルと位置付けられる。

エクステリアでは専用デザインのシングルフレームグリルを採用し、プラチナグレーのダブルクロームバーがプレステージ性とスポーティさを強調。スポーツサスペンションを採用し30mmローダウンされたシルエットに、アルミニウム調のドアミラーや、20インチホイール、リヤディフューザー、リヤスポイラーなどを備えダイナミックな走りをアピールしている。

インテリアは黒を基調としたカラーコーディネイトで、スポーツタイプのシートは、アルカンターラとレザーのコンビネーション。またメーターパネルやステアリングホイールに配されたSQ5のバッジ、マットブラッシュトアルミニウムのデコラティブパネルがスポーティさを強調する。

新型SQ5 はスーパーチャージャーによって過給されるV6型・3.0LのTFSIエンジンを搭載。最高出力354ps、最大トルクは470Nmを発揮。小型化したスーパーチャージャーはエンジンのVバンク内に配置され、低重心化を実現。トランスミッションは8速ティプトロニックATを組み合わせている。

アウディジャパン公式サイト

ページのトップに戻る