アウディ ジャパンは2019年11月26日、フラッグシップ・スポーツモデル「R8」V10エンジン搭載モデルでデビュー10周年を記念した限定モデル「R8 デセニウム」の納車をオーナー5組・8名を招待して富士スピードウェイで行なった。
R8デセニウムとは
デセニウムとはラテン語で「10年」を意味する。すなわちR8のV10エンジン搭載モデル10年を記念するモデルという意味だ。
初代R8がデビューしたのは2006年で、当初は4.2L・V8エンジンを搭載していたが、2009年に5.2L・V10気筒エンジンを搭載した5.2 FSI クワトロを追加している。これがV10エンジンの歴史の始まりとなった。
アウディR8の自然吸気V10気筒・5.2Lエンジンは、アウディの市販モデルとして過去最高の最高出力620psを発揮。7速Sトロニック・トランスミッションを組み合わせている。電子制御油圧多板クラッチを使ったクワトロ4輪駆動システムは、運転状況に応じて駆動トルクを自動で分配し、極限の状況では前輪または後輪のいずれかへ100%のトルクを伝達することも可能だ。また、低負荷時にはエンジンの片バンクを休止させるシリンダー・オンデマンド（COD）を採用。アクセルペダルをオフにしたときにはエンジンを駆動系から切り離すコースティングモードと合わせて環境性能も高められている。
今回納車された「R8 デセニウム」は、アウディ・スポーツGmbHの責任のもと、高度なスキルをもった従業員によってその製造の多くは手作業で行なわれ、世界限定222台を生産した。日本国内の割当はわずか10台だ。
R8デセニウムのモデル概要
クーペモデルの「R8 V10パフォーマンス5.2FSIクワトロSトロニック」をベースに、ダイナミックステアリングをはじめ、数々の特別装備を採用。エクステリアは、デイトナグレー・マットエフェクトのボディカラーにハイグロス・ブラックスタイル・パッケージ（グロスブラックのフロントスポイラー、サイドシル、ディフューザー）を組み合わせている。またフロントフード上のフォーリングス・バッジもブラック仕上げだ。アルミホイールはマットブロンズの20インチ、インテークマニホールドも同様にマットブロンズカラーで仕上げられている。
インテリアは、デセニウムのロゴがセンターコンソールやドアなどに配されている。特にグロスカーボンファイバー仕上げのセンターコンソールのデセニウムのロゴは、アウディの特許による部分マット仕上げが特長で、素材の表面に特殊な粉末を使用した、数千分の1mm単位で粗面化処理が施されている特別なものだ。そして電動調整機能付きスポーツシートや、デコラティブパネル・グロスカーボン、アルカンターラ・ヘッドライニングなどを装備。さらに550Ｗのアンプと13個のスピーカーによるバング＆オルフセン・サウンドシステムを備えている。
オーナーのために開催された納車式では、アウディ・ジャパンのフィリップ・ノアック社長が、オーナーに限定車証明書を車両とともに授与。また、先週末行われたスーパーGT・DTM特別交流戦に出場したばかりのレーシングドライバーのブノア・トレルイエ選手がゲストとして参加してR8のパフォーマンスを語った。
