アウディ ミッドサイズSUV「Q5」がビッグマイナーチェンジ

アウディ本社は2020年6月29日、インゴルシュタットで「Q5」のビッグマイナーチェンジした2021年型モデルが発表されました。この新型Q5は、メキシコのサンホセ チアパス工場で生産され、2020年秋に世界中の市場に導入される予定です。

エクステリア

新型Q5のエクステリアは、パワー、堅牢性、安全性を表現した力強い「Q」アイデンティティをさらに強調しています。8角形のシングルフレームは、よりフラットで幅広い形状に変更。

高さを増したサイドインテークには、台形をモチーフにしたデザインを採用し、LEDヘッドランプの上部には、新しいライトシグネチャーを備えたデイタイムランニングライトが組み込まれています。

サイドビューでは、デザインが見直されたシルインサートにより、最低地上高が上がり、視覚的により軽快な印象を与えます。リヤエンドは、左右のライトクラスターを繋ぐ新しいトリムを加え、ディフューザーは水平フィンを備えた新しい形状になっています。

デザインは標準仕様に加えて、2種類のデザインラインもオプション設定されています。「アドバンストライン」には、シングルフレームのクローム仕上げ垂直リブ、ブラックの代わりにシルバーを採用したフロントバンパー、リヤバンパー下のアンダーガードが装着されます。「Sライン」は、シングルフレームのスポーティなハニカムグリル、リヤディフューザーのクロームストリップフレームから構成されています。

新型Q5は、より大型のバンパーを採用し全長が19mm長くなり4.86m(日本仕様は現行車も4.86m)。全幅は1.89m、全高は1.66mで変更はありません。ホイールベースは2820mm。

選択できるインテリア

水平基調のインテリアデザインは、広々として軽快な雰囲気を生み出しています。注目点は、音響フィードバック付きの新しいMMIタッチディスプレイの採用です。以前にはセンターコンソールに設置されていたロータリー/プッシュコントロールは廃止され、新型ではその場所は収納スペースになっています。

インテリアは、標準仕様、デザインセレクション、Sラインの3タイプから選択可能です。これらは、エクステリアトリムパッケージと自由に組み合わせることができます。デザインセレクションを選択すると、様々な照明効果を駆使して優れた仕上げ品質をさらに高めるコンツァー/アンビエントライティングパッケージが装備されます。

キャビンのオプションとして、前後にスライド可能で背もたれの角度を調整できるリヤシートが選択できます。このリヤシートを装着した場合のラゲッジスペースは、520L/1520Lです。またオプションでパワーテールゲートを選択することもできます。

世界初のリヤランプ用デジタルOLEDテクノロジー

新型Q5には、次世代のOLED照明テクノロジーが世界で初めて採用されています。OLEDは、均一な光面を生成する高効率な有機発光ダイオードです。オプションのOLEDリヤライトは、6つのセグメントから構成される3つのタイルに分割されています。これにより同一のハードウェアを使用して、異なるライトデザインとシグネチャーを生み出すことができるようになっています。

開発部で照明部門の責任者を務めるステファン ベルリッツは、「デジタルOLEDの利点は、完全なコントラストに加えて、均質性が高く、セグメント間のギャップを最小限に抑えることができることです。将来的に、デジタルOLEDは、高い精度と幅広い可変性を備え、パーソナライズされたライティングデザインを実現するためのテクノロジーとなるでしょう」と語っています。

顧客は新型Q5を注文する際に、3種類のリヤライトシグネチャーの中から、好みのデザインを選択することができます。それぞれのライトシグネチャーは、独自のカミングホーム/リービングホームデザインを備えています。

アウディドライブセレクトのモードを「ダイナミック」に切り替えると、ライトがさらに別のシグネチャーに切り替わります。OLEDリヤコンビネーションライトは、近接検知機能も装備しています。他のクルマが停止しているQ5の後方から2m以内に近づくと、すべてのOLEDセグメントが点灯します。

Q5が動き始めると、元のライトシグネチャーに戻ります。さらに、OLEDリヤライトを搭載した全モデルには、ダイナミックターンインジケーターが装備されます。

この他に新型Q5にはLEDヘッドライトが標準装備され、マトリクスLEDヘッドランプがオプション設定されています。

パワートレーンとシャシー

ヨーロッパ市場に最初に導入されるのは、Q5 40TDIで、パワフルな2.0L 4気筒ディーゼルエンジンで、204ps/400Nmを発生します。アルミニウム製クランクケース、クランクシャフトが軽量化されています。

このディーゼルエンジンは、デュアル アドブルー インジェクションを備えた新しい二段階SCRシステムにより、窒素酸化物の排出量が大幅に削減されています。

ベルト駆動式スタータージェネレーター(BSG)を備えたマイルドハイブリッドシステム(MHEV)も装備しています。このMHEVシステムにより、エンジンを停止した状態でコースティング(惰性走行)することが可能で、22km/h未満の速度でアイドリングストップ機能が作動します。動力性能はQ5 40TDIの0-100km/h加速は7.6秒、最高速度は222km/hです。

なお今後追加されるエンジンは、出力の異なる4気筒TDI、V6TDI、2.0L 4気筒TFSIです。プラグインハイブリッドを搭載するQ5「TFSI e」も、2種類の出力バージョンを設定して追加される予定です。

シャシーは4種類が設定されています。標準サスペンション、スポーツサスペンション、可変ダンパー式サスペンション、最低地上高を5段階に変化させることができるアダプティブエアサスペンションから選択できます。

インフォテインメント

新型Q5のインフォテイメント用の新制御ユニットは、先代のMIB2の10倍の処理能力を持つ、第3世代のモジュラーインフォテインメントプラットフォーム(MIB3)をベースにしています。

標準仕様には、中央にドライバーインフォメーションシステムを備えた従来型のメーターパネルが装備されます。最上位バージョンとして、3種類の異なるグラフィックレイアウトを備えた高解像度12.3インチディスプレイのアウディバーチャルコックピットプラスが用意されています。さらにオプションで、ヘッドアップディスプレイを装着することもできます。

ダッシュボードの中央に10.1インチMMIタッチディスプレイが標準装備されています。このディスプレイは、フラットなメニュー構造により使いやすく、フリーテキスト機能を使用して検索することもできます。ドライバーは文字を手で入力するか、ボイスコントロールシステムを介して入力するかを選択できます。「Audi connectナビゲーション&インフォテインメント」を含むMMIナビゲーションプラス インフォテインメントシステムを組み合わせると、ボイスコントロールシステムはクラウドにアクセスできます。

Audi connectオンラインサービスは、Q5とインターネット、交通インフラに接続可能です。ナビゲーションシステムは、Google Earthからの高解像度の衛星画像に加えて、レーンごとの交通の流れや、交通渋滞予測に関する情報を取得できます。DAB+デジタルラジオが標準装備される一方で、Amazon アレクサ サービスを利用すると、アレクサのサービスが利用できます。さらにAudi connectが提供するCar-to-Xサービスにより、道路沿いの空き駐車スペースを見つけたり、信号機と通信して可能な限り信号を青で通過するための情報を取得したりすることもできます。

またmyAudiアプリを使用すると、ナビゲーションの目的地から、シートの位置、好みの空調設定に至るまで、様々な個人設定を6つのユーザープロフィールに保存できます。これらのデータはクラウド内のmyAudiカスタマーポータルに保存され、この機能に対応した車両において、認証済みのユーザーが利用できます。

運転支援システム

新型Q5には、総合的なアシスタンスシステムも搭載されています。標準装備される衝突回避ブレーキのアウディプレセンスシティ以外に、オプションのターンアシスト、衝突回避アシスト、エグジットワーニングシステムなどが設定されています。

アダプティブクルーズアシストはドライバーの負担を大幅に軽減する一方で、プレディクティブエフィシェンシー(予測効率)アシストは、予測的な運転スタイルをサポートすることで燃料消費量を削減することができます。

アウディ Q5 関連情報
アウディ 関連情報
アウディ・ジャパン 公式サイト

ページのトップに戻る