アウディは、開幕したジュネーブモーターショーで、ブランニューモデルとなる「Q2」を発表した。Q2は、同社のQシリーズで最もコンパクトなモデルであり、これによりアウディは、新たなセグメントのマーケットに参入することとなる。
Q2の特徴は、なんといってもコンパクトなボディサイズ。そのモデル名どおりQ3よりも小さなモデルで、サイズは全長4191×全幅1794×全高1508mm、ホイールベース2595mm。このコンパクトなボディに、アウディのQファミリーらしいデザインが凝縮される。
高い位置に配置されたフロントのシングルフレームグリルや、強調されたホイールアーチ、リヤのアンダーボディプロテクション風のディフューザーが、SUVらしい力強さを演出。また、ボディサイドではCピラーのカラーオフセットブレードが特徴的で、この部分はユーザーの好みに応じてカスタマイズできるという。
一方、インテリアもアウディらしく、質感が高く精悍なデザインでまとめられている。ラゲッジスペースは通常405L、最大1050Lの容量が確保され、オプションでパワーテールゲートも用意されるという。また、加飾パネルやトリム、シートなどをカスタマイズできるメニューも用意されるようだ。
搭載するエンジンは、ガソリンが3タイプ、ディーゼルが3タイプの計6タイプを用意。ガソリンエンジンのTFSIは、1.0L直列3気筒(116ps)の1.0TFSI、気筒休止システム(シリンダー・オン・デマンド)を備える1.4L直列4気筒(150ps)の1.4TFSI、新燃焼方式を採用する2.0L直列4気筒(190ps)の2.0TFSI。一方、ディーゼルエンジンは116psの1.6L(1.6TDI)と、150psおよび190psの2.0L(2.0TDI)となる。
トランスミッションは、6速MTと7速Sトロニック。デュアルクラッチトランスミッションのSトロニックは新開発で、ギヤレシオがよりワイドな設定となり、新オイル供給システムと内部フリクションの最適化により、高い伝達効率を実現する。
駆動方式はFFとフルタイム4WDのクワトロを用意。2.0TFSIと190ps仕様の2.0TDIはクワトロのみ、1.4TFSIと150ps仕様の2.0TDIはクワトロの選択も可能、1.0TFSIと1.6TDIはFFというラインアップだ。また、このクワトロシステムに加え、トルクベクタリングシステムや「Offroad」モードを備えたESC、20cmの最低地上高により、Q2は高い悪路走破性も備えている。
Q2には最新の安全装備も搭載。自動ブレーキを備えたアウディプレセンスフロントを標準装備するほか、低速時にアクセルおよびステアリング操作をサポートするトラフィックアジャスト付きのアダプティブクルーズコントロール、車両の左右後方をモニタリングするアウディサイドアシストなど、先進安全機能をオプション設定する。このほか、話題のアウディバーチャルコックピットも採用される。
なお、Q2は2016年秋からヨーロッパで販売を開始する予定で、日本導入時期に関しては、今のところアナウンスされていない。