【アウディ】2026年モデルは5車種がハード&ソフトで大幅に進化

アウディ本社は2025年11月26日、プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)、プレミアム プラットフォーム コンバッション(PPC)を採用している「A5/S5」、「A6」、「Q5」、「A6/S6 e-tron」、そして 「Q6 e-tron」の各シリーズは、2026年モデルイヤーでハードウェア、ソフトウェアの大幅なアップデートを行ない、新しい機能が追加されると発表した。

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このアップデートにより、ハードウェア面では新しいヘッドライトが導入されるほか、ソフトウェア面では運転支援システムやエンターテインメントのための新機能が追加されている。

走行性能
新しいアウディ・ドライブセレクトモード「ダイナミックプラス」の採用により、「S5」は標準装備のクワトロ・スポーツデファレンシャルとブレーキ・トルクベクタリングにより、また、「S6 e-tron」では、ブレーキ・トルクベクタリングと組み合わせた電子制御クワトロによって、オーバーステアをコントロールすることが可能になった。

ドライブトレインは、アクセルペダルの動きにダイレクトかつ正確に反応する。運転席側のディスプレイにあるダイナミックプラスの画面では、シフト表示や円形の回転計、詳細なスポーツ・ドライビングの状況を表示できるようになった。

これにより、最大限の横方向のダイナミクスと正確なトラクション、そして思い通りのオーバーステアやドリフトコントロールを可能にし、純粋なドライビングの楽しさと、最大限のコントロール性と安全性を兼ね備えたドライビングを実現している。

さらに、アウディ・ドライブセレクトアシスタンスも利用可能になった。この機能を有効にすると、ドライバーの個々の運転スタイルや走行状況に合わせてドライブセレクトモードを自動的に最適化することができる。

また、回生ブレーキの向上も図っている。回生ブレーキで減速、停止までできるようになり、動作は非常に滑らかで、同時にエネルギー回生により航続距離を改善する。

運転支援システム
運転支援システムのアダプティブクルーズアシストがより進化し、ドライバーの手がステアリングホイールに触れている間のみ車線キープするだけでなく、高速道路でのドライバーによる車線変更もサポートできるようになっている。車線変更が可能な場合、ドライバーがターンシグナルを作動させると、車線変更のアシストが始まり、希望する車線へのステアリング操作が行なわれる。

市街地走行でのアダプティブクルーズアシストでは、道路標識を認識する機能(トラフィックサインレコグニション)により、車両は交通標識に応じて速度を自動的に調整できる。また、ルートデータに保存された情報に基づいて一時停止標識、路面の凹凸に関する警告標識、優先通行ルールなども認識し、必要に応じて自動的に減速することも可能になっている。

また、オプションのパークアシストプロの駐車および操縦機能も拡張した。リバースアシストは、車両後退時に最後の50mでステアリングを引き受け、特に狭い道路でのバックが容易に。

パークアシストプロは、狭い駐車状況においても車両の接触を防ぐサポートを行なう。特に実用的な機能がトレインドパーキングで、このシステムは、長さ200mまでの駐車操縦パターンを5種類まで記憶し、私有地内での駐車を自動的に行なうことができる。

A6のデジタルマトリクスLEDヘッドライト
A6シリーズに新たなデジタルマトリクスLEDヘッドライトが追加された。新しいマイクロLEDテクノロジーにより、高いレベルのパーソナライゼーションと、高解像度の照明が実現した。

このヘッドライトは照射性能を大幅に改善し、路面上に強いコントラストを生み出すことができる。特に天候により視界が困難な状況でその効果を発揮する。レーンガイダンスとオリエンテーションライトは走行時のレーンセンタリングを支援し、車両が意図せず車線を外れる場合には路面に矢印のシンボルを表示するようになっている。

路面が滑りやすい状況と予測された場合、氷のシンボルが投影され乗員に注意喚起する。マーキングライトは、道路の近くにいる人に光を当てることで注意を促す。これらの新たなライトガイダンス機能によって、より安全性が向上している。

デジタルマトリクスLEDヘッドライトのもう一つの特長は、乗降時のダイナミックプロジェクションを行なうことで、3種類の表示が可能だ。車両が停止している時に印象的なライト点灯による演出を行なう。

48セグメントで構成されるLEDデイタイムランニングライトは、視認性を向上。そして8種類のデジタルライトシグネチャーを生成することができ、その表示はドライバーが選択可能だ。これに合わせて、198セグメントで構成されるデジタルOLEDリヤライト2.0のテールライトディスプレイも連動して変化する。

インテリア
アップグレードの最初の注目点は新しいマルチファンクション・ステアリングホイールだ。バーチャルコックピット内の各種車両機能を操作する従来のタッチ式インターフェイスの一部を、物理的なスイッチへと置き換えている。さらに、内燃エンジンを搭載するA6(PPC)シリーズには、より体にフィットする新しいシートがフロントに装備され、快適性と横方向のサポートが一段と向上している。

アップデートされたすべてのモデルには、新しいユーザーインターフェイスが採用されている。アウディバーチャルコクピットでは、クラシックな丸型メーター、ナビゲーションビュー、または統合型ドライバーアシストディスプレイという3つの表示モードから選択することが可能だ。

アップグレードされたモデルでは、インフォテインメントシステムに、より多くのスマートフォンインターフェイス機能が統合されている。ユーザーはスマートフォンのナビゲーション、メディア、電話機能をMMIタッチディスプレイだけでなく、アウディ バーチャルコックピットおよび MMIパッセンジャーディスプレイにもミラーリングできるように進化している。

アウディ アシスタント
アウディ アシスタントもアップデートされている。セルフラーニングボイスアシストは、AIによって拡張され、新機能が追加されまた。アウディ アシスタントはログブック内の情報を参照して、車両に関する詳細な質問に回答できるようになっている。

またChatGPTの統合により、さまざまな分野におよぶ操作がさらに直感的にできるようになった。例えば「ライン川が見えるイタリアンレストラン」のような、正確な住所がなく曖昧な表現でも、目的地やエンターテインメントコンテンツを検索できるようになり、より柔軟で快適な検索が可能になる。

コネクテッド・インカーオフィスでは、リンクされたアカウントを通じて、カレンダーやメールにアクセスできる。アウディ アシスタントはデジタルコンパニオンとして機能し、例えばメールを読み上げたり作成したりすることで、移動中のタスク管理をサポートすることができる。

また、アクティブクルーズアシストやディスタンスコントロールなど、さまざまなドライバーアシストシステムを音声で操作できるように進化した。さらに、このシステムは行動パターンを認識し、それらを自動的にルーティンとして取り込むことも可能。例えば、高速道路でアクティブクルーズアシストを作動したり、踏切や高い縁石を通過する際にリフト機能で車両を持ち上げるなども実現されている。

高解像度ダッシュカムを搭載
新たなオプションとしてダッシュカム(カメラ)が追加されている。このカメラは、インテリアミラーのベース部分に統合されており、高解像度の4K動画を撮影し、車両前方のすべての動きを記録することができる。ハイダイナミックレンジ(HDR)テクノロジーと高感度センサーによって、光源が制限された条件下でも詳細な映像を記録可能だ。

写真、動画撮影は、センターディスプレイ上の専用アプリにより簡単に開始、停止できまる。イベント機能は特に実用的で、リングバッファ録画を採用。通常は手動、事故発生時は自動で起動し、その前後30秒の映像を保存することができる。

また、ハザード警告灯の作動や緊急ブレーキなどの操作によって自動録画を開始することも可能で、すべてのデータと録画は車両外に転送されることなく、SDカードでのローカル保存に限定されている。

このダッシュカムは、画像および動画に加えて、ナビゲーションデータ、速度、時刻も記録され、すべての画像と録画は、センターディスプレイ上に表示できるようになっている。

没入型機能
新しい「エクスペリエンスワールド」は、インテリアライティング、サウンド、マッサージ機能、空調設定を使用した、好みのムードシナリオを導入し、車内をリフレッシュしたりリラックスした雰囲気を生み出すことができる。

モデルイヤー開始時点では、アクティベーティング、リラックス、ハーモナイジングのシナリオを利用できる。EVモデルは、パワーナップ(Power Nap)モードも搭載され、充電中などの短い休憩時間に落ち着いた休息の雰囲気を生み出すようになっている。

また、ワイヤレスヘッドホンをBluetooth経由で接続し、運転者や他の乗客の邪魔をすることなく、エンターテインメントサウンドを存分に楽しむことも可能だ。MMIパッセンジャーディスプレイのアクティブプライバシーモードと組み合わせることもできる。アウディ アプリケーションストアでは「Queen:ロックツアー」などのゲームも利用できるようになっている。

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