2015年9月8日、アウディは9月15日から開幕するフランクフルトモーターショー(Internationale Automobil Ausstellung:IAA)の出展内容を発表した。前回と同様に建設される3階建てのパビリオンは、マルチメディア体験のできる空間で、五感でアウディのスポーツ、クワトロ、先進技術、軽量化技術という4つのテーマを感じることができる。
このアウディ・パビリオンの中央に5代目となるニューモデルの「A4」が展示される。そして未来を垣間見せるもうひとつの出展が「e-tronクワトロ・コンセプト」だ。ブランド初の大型SUVタイプの電気自動車は近未来のアウディの姿と位置付けられている。
ワールドプレミアとなる新型A4は、巨大なコンパスとなっている回転式ステージの中央部に鎮座する。コンパス上の4つの方位に向くと、展示用のディスプレイはアウディの4つの世界観に切り替わる。
新型A4は150ps/250Nmの1.4 TFSIから2.0 TFSI、2.0 TFSIウルトラ、2,0 TDI、2,0 TDIウルトラ3.0 V6 TDIなど多様なエンジンを搭載している。ボディは全長4726mm、全幅1842mm、全高1555mm、ホイールベース2820mmで、従来以上に大幅な軽量化を実現している。またもちろんインフォテイメント、ネット常時接続など最進技術も全て投入し、このクラスの頂点を目指している。
「e-tronクワトロ・コンセプト」は、最新のバッテリー技術とトップクラスのエアロダイナミクスにより、500km以上の航続距離を実現しているとされる。そしてこのコンセプトモデルは2018年には市販が計画されているという。
この大型SUV電気自動車は、電気自動車としてゼロから開発され、妥協ではなく運転する歓びを実現している。空気抵抗を減らす技術とクリエイティブなデザインが組み合わされているのが特徴だ。フロント、両サイド、リヤにある可動式の空力パーツが車両周りの空気の流れを制御。空力的に最適化されたアンダーボディは完全に塞がれ、Cd値は0.25とSUVセグメントの新しい記録となり、500km以上という長い航続距離に大きく貢献している。
このコンセプトカーのベースは2世代目のモジュラー縦置きプラットフォームを採用。全長はQ5とQ7の中間で、その典型的なSUVスタイルのボディと、フラットでクーペのようなキャビンによりエクステリアはダイナミックそのもの。広い室内は4人乗車となっている。
大容量のリチウムイオンバッテリーがフロア下に搭載され、この搭載位置により低重心化されている。ドライブシステムは、電気駆動のR8 e-tronスポーツカーでの経験を生かしている。このコンセプトカーは、フロントアクスル上に1つ、リヤアクスルに2つの計3基の電気モーターで駆動されるという。
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