アウディ 新型A4徹底解説 見た目以上の革新的進化を遂げていることに気づいたか!

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新世代「MLBエボ」プラットフォームを採用し、B9型となったオールニュー「A4」

7年振りにモデルチェンジを受けB9型となった新型A4は、2015年9月のフランクフルトモーターショーでワールドプレミアを行ない、日本では2016年2月19日から発売している。今回はセダンのみの発売で、アバントやSモデルは数ヶ月遅れて登場する。まずはその新型A4セダンの詳細を考察してみよう。

■プラットフォームはMLBエボ
アウディA4は40年を超える歴史を持っている。1972年に登場した「アウディ80(B1型)」以来、1991年に登場したB4型までは「80」、そして1995年デビューのB5型からは「A4」と名称は変更しているが、アウディ社を支える基幹ミッドサイズモデルであり、先進的な技術とエレガントな美的要素を融合させたプレミアムカーという位置付けは一貫している。

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frontAudi A4 2.0 TFSI quattro

新型A4は新世代のプラットフォーム、「MLBエボ」を採用している。MLBはフォルクスワーゲン・グループの縦置きエンジン用のプラットフォームだが、2015年に一新されMLBエボという名称となっている。これはフォルクスワーゲン・グループの横置きエンジン用のMQBプラットフォームと同様に、モジュラープラットフォームとして新規開発されたことを意味し、まず最初に新型Q7に採用され、今回のA4が第2弾となる。

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このことから分かるように、新型A4はプラットフォーム、アッパーボディから搭載エンジンまで新世代となるオールニュー・モデルなのだ。さらにデザイン面でも大きく革新されている。新型A4のエクステリア担当デザイナーはフランク・ランベルティだが、アウディのブランドデザインを統括するマーク・リヒテが主導する、機能と美の融合というデザイン・コンセプトが投影されている。

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そのため、ヘッドライト、シングルフレーム・グリル、クラムシェル(貝殻形状)ボンネット、テールランプなどに新しいデザイン・テイストが反映され、シンプル&エレガントというテーマを追求していることがわかる。同時にCd=0.23という最高レベルのエアロダイナミクスが両立されているのだ。もちろんボディパネル間の隙間の狭さ、ラインのシャープさ、正確さもアウディらしい仕上がりになっている。

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ボディサイズは全長4735mm(+15mm)、全幅1840mm(+15mm)、全高1430mm(-10mm。SPORTは全高1410mm)。ホイールベース2825mm(+15mm)。つまりボディサイズは従来型よりわずかに大きくなり、インテリアのスペースはボディサイズの拡大以上に広げられている所がアピールポイントになっている。

新プラットフォームの採用に合わせて、車載電装系プラットフォームも一新され、新MMI(マルチメディアインターフェース)の採用の他に、総合的なドライバー支援システムとして「アウディ・プレセンス」も搭載された。

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プレセンスシティ、アクティブレーンアシスト、リヤビューカメラ、渋滞時自動操舵付きのアクティブクルーズコントロールなどを一挙に採用しているのだ。オプション設定のアシストシステムを加えると、現在のドライバー支援システムとしてはフル装備状態となる。

MMIは、高精細の8.3インチカラーディスプレイを採用。このディスプレイはリトラクタブル式で、エンジンを始動するとダッシュボード上部から自動的に出現する。MMIナビなどの操作は新しい操作ロジックになり、より簡単に設定できるようになっている。また通信モジュールとインターネットルーターも装備され、最大8基のPCやタブレット、スマートフォンをインターネット接続できる。

さらに、アウディTTから採用されているバーチャルコクピット(12.3インチのフル液晶メーターパネル)もLEDマトリクス・ヘッドライトとセットオプションで装備することができる。これらは、MLBエボと同時に採用されている電装系のモジュラー・インフォテイメント・プラットフォームを搭載することで実現できるようになったのだ。

ボディは、17%に及ぶホットスタンプ材や超高張力鋼板の骨格と、アルミ製押し出し材や鍛造材と組み合わせ、車両重量は従来型に比べ120kgも軽量化している。また静粛性の向上も徹底され、クラスストップの静粛さを実現しているという。

■パワートレーン
搭載エンジンは、4気筒の2.0TFSIを採用しているが、CVK型とCYR型の2種類をラインアップ。いずれもシリンダーヘッド一体型排気マニホールド、ポート噴射/直噴のデュアル噴射システム、可変バルブリフト& VVT、電動ウエストゲートバルブなどを装備する。

ライトサイジング・コンセプトを採用したCVK型2.0L・4気筒
ライトサイジング・コンセプトを採用したCVK型2.0L・4気筒

クワトロ・モデルに搭載されるCYR型はハイパワー仕様で、252ps/370Nmを発生。従来型に比べ41ps/20Nmも出力を高めている。0-100km/h加速は5.8秒と発表され、JC08モード燃費は15.5km/Lと、従来型より14%向上、パワーと燃費性能のいずれも進化している。

可変バルブリフト・システム
可変バルブリフト・システム
VVT、可変リフトのシリンダーヘッド
VVT、可変リフトのシリンダーヘッド

FFモデルに搭載されるCVK型は、アウディが開発した「ライトサイジング・コンセプト」と呼ばれる最新世代のターボエンジンだ。従来ラインアップされていたFF用の180psを上回る190ps/320Nmの出力を発生するが、その一方でJC08モード燃費は18.0km/Lとハイブリッド車に迫る、ガソリン・ターボエンジンとしてはトップレベルの低燃費を実現しているのだ。

ユニット重量140kgと超軽量に作られたCVK型エンジンは吸気バルブ早閉じのミラー(高膨張比)サイクルを採用し、吸気バルブ可変リフト機構(CYR型は排気バルブ可変リフト)、高圧縮比11.8と組み合わせることで、低中負荷域ではミラーサイクル運転を、高負荷域では通常のバルブタイミングでの運転を行ない、パワーと燃費を両立させているのだ。低中負荷では吸気バルブが早く閉じて圧縮行程が短縮され、膨張行程は長くなるため燃焼効率が高まり燃費を向上させている。

高負荷時には吸気バルブタイミングが通常のタイミングに切り替わり、さらに吸気バルブリフト量を増大させることで充填効率を高め、ハイパワーを発生する。また直噴インジェクターは従来より高い250Barで噴射される。

クワトロ用のSトロニック(DCT)
クワトロ用のSトロニック(DCT)

トランスミッションはクワトロ、FFともに7速Sトロニック(DCT)を採用。クワトロシステムは、タイムラグのないセルフロック式センターデフによる機械式フルタイム4WDで、通常は60%:40%、最大でフロントが70%、リヤが85%の駆動トルク配分を行なう。クワトロ、FFモデルともにホイールセレクティブトルクコントロールを新採用。常時、旋回内側輪にブレーキ・トルクベクタリングを行なうようになっている。

サスペンションはフロントは従来より軽量化されたオール・アルミ製の5リンク式。リヤは従来のトラペゾイダル式から新開発の5リンク式に変更され、前後ともに乗り心地の向上と、高次元の操縦性を両立させている。ダンパーは前後ともにモノチューブ式だ。

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新型A4のエクステリアを一見すると、部分的なデザイン変更以外では劇的な変化を感じることができないという意見もあるが、内面での進化、革新は予想以上に大きく、乗ってみないとその真価を実感することは難しいかもしれない。
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