アウディ ダカールラリー2024 カルロス・サインツ/ルーカス・クルス組がアウディに初の総合優勝をもたらす

アウディ本社は2024年1月19日、世界で最も過酷な砂漠ラリー「ダカールラリー 2024」で初の総合優勝を果たし、新たな歴史の扉を開いたと宣言した。

約7900kmに及ぶ激戦を経て、スペイン人コンビのカルロス・サインツ/ルーカス・クルス組が、2位のチームに1時間20分の大差をつけて、アウディにダカールラリー初勝利をもたらした。

アウディのゲルノート・デルナーCEO

「ダカールラリーにおけるアウディスポーツ・チームの勝利を祝福したいと思います。アウディは再びモータースポーツの歴史に金字塔を打ち立てました。電気駆動システムを搭載したマシンで、世界で最も過酷な砂漠のラリーに勝つことは、アウディのスローガンである技術による先進を体現するものであり、アウディが追い求める電動化の未来への道筋を示すものです」

電気駆動4WDの「RS Q e-tron」の電力は、高電圧バッテリーとカーボンニュートラル燃料で作動するエネルギーコンバーター(高効率のTFSIエンジン+フォーミュラE用の発電機の組み合わせ)から供給される。このコンバーターは、従来の燃料と比較してCO2排出量を60%削減することができるのだ。

カルロス・サインツ/ルーカス・クルス組は、第6ステージから常に首位を独走し、大きなリードを築き上げた。2010年、2018年、2020年にも優勝しているスペイン出身のこの2人にとって、今回の結果は、フォルクスワーゲン・グループから参戦した2回を含め、それぞれ異なるブランドで通算4回目の勝利となる。

しかしながら、今回のダカールラリーでは、世界ラリー選手権(WRC)のタイトルを2回獲得しているサインツと彼の経験豊富なコドライバーであっても、終了直前まで勝利に確信を持てなかったという。

セバスチャン・ローブ/ファビアン・ルルカンを擁するTeam BRXは、サインツを僅差で追撃していたが、最終日の前日にマシンが大きなダメージを受けた。

今回のダカールラリーのデイリーステージの多くは400kmを超え、チームからのサポートを受けずに走りきる2つのマラソンステージや、4600kmのタイムを競うスペシャルステージを含み、総走行距離は7883kmに達している。

参戦した全チームは、険しい岩場とグラベル(未舗装路)だけでなく、アラビア半島特有の過酷な砂丘が続くルートを走行し、困難なナビゲーションにも対応する必要もあった。61歳のカルロス・サインツは約40年にわたる豊富なラリー経験を活かし、ルーカス クルスとともに12のステージで合計8日間でリードを記録している。

他の2組のアウディ・クルーも序盤から高いパフォーマンスを見せつけた。スウェーデン人コンビのマティアス・エクストローム/エミール・ベリークヴィスト組は序盤プロローグで勝利し、6ステージ後の休息日までにサインツ/クルス組に次ぐ2番手まで順位を上げていたが、第7ステージでリヤアクスルにトラブルが発生して、上位入賞の望みが絶たれた。

ダカールラリー14勝の記録保持者であるステファン・ペテランセル/エドゥアール・ブーランジェ組は、ステージ50勝目、通算83勝目を挙げて中間地点手前で6番手につけていた。しかし、油圧システムのトラブルにより、第6ステージ終了時点で22番手まで後退してしまった。そのため、全力でカルロス・サインツ/ルーカス・クルス組をサポートし、勝利に貢献した。

今回のダカールラリーは、これまで連覇中のトヨタ・ハイラック・チームはバイオ燃料を使用するGRダカールハイラックスEVO T1Uを5台体制で出場したのを始め、フォード、プロドライブなどのワークスチームとアウディスポーツとの激しい戦いになったが、アウディスポーツは参戦3戦目にして悲願の総合優勝を果たすことができた。

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COTY
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