【アウディ・ジュネーブモーターショー2013】PHEV「A3 e-tron」を出展 

プラグインハイブリッドシステムを搭載した「 A3 e-tron」

 

2013年2月21日、アウディのインゴルシュタット本社は、ジュネーブモーターショーで新開発した本格的なプラグインハイブリッドカー「A3 e-tron」を出展すると発表した。

アウディは以前から次世代車の本命としてプラグインハイブリッド技術の研究・開発を行っていた。その成果の一つが2012年4月の北京モーターショーに出展されたプラグインハイブリッド「A6 L e-tron」コンセプトカーだった。このコンセプトモデルは中国生産のA6L(ロングホイールベース)にパラレル式プラグインハイブリッドを採用。エンジンは211psを発生する2.0 TFSI4気筒を搭載し、70kW(95ps)のモーターを組み合わせていた。液冷式の大容量リチウムイオン電池を採用することで、電池の電力だけで80kmの距離を60km/hでモーター走行ができるとしていた。

そして今回のジュネーブショーに出展される「A3 e-tron」はシステム総合出力204ps、システム最大トルク350Nmを発生するプラグインハイブリッドカーとしてまとめられている。コンセプトは、圧倒的に優れた燃費と動力性能を両立であり、0-100km/h加速は7.6秒、最高速222km/hという動力性能をアピールしている。

またプラグインハイブリッドカーとしての燃費は、ヨーロッパ・プラグインハイブリッド燃費規準(ECE )によって計測された平均燃費が66.67km/L(1.5L/100km)で、CO2 排出量は35g/kmに達していると発表している。

大容量のバッテリーを搭載しているため、A3 e-tronはバッテリーによるモーター走行で最高速130km/h、最大航続距離50kmを走ることができるという。

A3 e-tron に搭載されているガソリンエンジンは、150psを発生する改良型1.4L・TFSIエンジンだ。このエンジンと出力75kWのモーターが、クラッチを介して結合される。このモーターは、新開発された6速e-Sトロニック・トランスミッションの内部に搭載されており、前輪を駆動する。ふたつのパワーソースを持つパラレル式ハイブリッドシステムで、それぞれの特性を活かし、相互補完するように作動する。モーターはピークトルクでスタートから2000rpmまで担当し、TFSIエンジンは1750?4000rpmの間で最大トルクを発発生する。

走行モードは、ガソリンエンジンだけで走るモード、モーターだけで走るエレクトリックモード、さらには両方を使用するハイブリッドモードの3種類。エンジンとモーターのパワーをともに使用するブーストモード、ドライバーがアクセルを緩めた時にエンジンは停止しモーターも作動しない滑走モードも設定されている。

なお、A3 e-tron のフロントグリルの4シルバーリングの左側に充電口が設けられているが、画像を見る限りは3相交流用インレットと推測できる。生産・販売計画はジュネーブショーの記者会見で発表されると予想されるが、この出展車の完成度は高く、発売時期はそう遠くないはずだ。

アウディ公式サイト

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