2012年3月22日、アウディは限定生産の「R8 GTスパイダー」を発表。4月下旬からR8取り扱い専門店で発売する。R8 GTスパイダーは昨年、日本で5台の限定販売となったR8 GTクーペと同様に、R8シリーズの超高性能フラッグシップで、全世界で333台のみ生産されるリミテッドバージョンだ。R8 GTクーペは日本での販売は5台だったが、今回は10台が導入される。ただし、すでに過半は受注済みで残り台数はわずかだという。
R8 GTスパイダーは、GTクーペと同様の333台という製造台数からわかるように、ハンドメイドされるスペシャルモデルであり、シフトノブにシリアルナンバーが刻印されている。2011年のルマン24時間レース時にワールドプレミアされ、シリーズトップのハイパワーと軽量さを追及している。
直噴、ドライサンプの高回転型V型10気筒5.2Lエンジンは、標準モデルより35psアップの560ps/8000rpmを発生。最大トルクは10Nmアップの540Nm/6500rpm。このため0-100km/h加速は3.8秒、最高速は317km/hに達する。トランスミッションはローンチコントロールと変速レスポンス4モードを備えた6速Rトロニックが採用されている。もちろんクワトロ駆動システムを備える。
ボディは、アウディ・ウルトラ・コンセプトに従い、エンジン支持フレームがマグネシウム製、ソフトトップカバーやサイドパネル、前後スポーラー、リヤバンパーなどはカーボン製だ。このため標準モデルより85kg軽量化され、車両重量は1640kg。軽量構造のソフトトップは高速走行時でも騒音、ばたつきを発生させず、電動油圧システムにより50km/h以下であれば19秒で開閉できる。
サスペンションは標準より10mmローダウンされ、ダンパー・スプリングは専用チューニングされている。ホイールは19インチで、タイヤは235/35R19/295/30R19サイズ。またブレーキはカーボンセラミック・ディスクを採用。
スーパースポーツモデルのR8 GTスパイダーのインテリアは決してスパルタンではなく、バケットシート、ステアリングホイール、ハンドブレーキレバーの表皮にアルカンターラを採用し、シックで落ち着いた雰囲気を作り出している。