【アウディ IAA】超軽量EVコミューターを出展 フランクフルトモーターショー2011

アウディは2011年8 月10日、9月に開催されるフランクフルトモーターショーにEVのコンセプトカー「urban concept(アーバンコンセプト)」を出品すると発表。イメージスケッチと動画も公開している。

今回のコンセプトカーは超軽量ボディを採用した2シーターの小型EVシティコミューター。アウディはEVやプラグインハイブリッド車を「e-tron(イートロン)」のブランドで研究・開発しているが、この「アーバンコンセプト」のモーターにもその名称が使われており、2012年中とコミットメントした市販化に向けたプロジェクトの一環であることは間違いない。

↑飛行機のキャノピーのようにスライドしてオープンする構造だ。

現時点では「アーバンコンセプト」の詳細なスペックは公表されていないが、2個の駆動用モーターとリチウムイオンバッテリーを搭載。車体はCFRP(カーボンファイバー強化樹脂)製で、ドアの一部とルーフ部分が連動して開閉するユニークな構造だ。4輪のタイヤ(サイズは21インチ)は独立した構造を持つとされている。

↑室内空間はタイトだが、未来感覚にあふれているデザインだ。

室内に目をやると、助手席が運転席の斜め後方にオフセットされた変則的な2シーターとなっている。コクピットにもCFRP素材が使用され、斬新で未来的なデザインを具現化。実車は9月13日から開催される、今年のフランクフルトモーターショーでお披露目される。

なお、「e-tron」のコンセプトカーは、2009年のフランクフルトモーターショーでR8の姿を借りて初登場。このモデルは4個のモーターで4輪を駆動する4WDのEV高性能スポーツ(0〜100km/h加速の目標値は4.8秒)の提案だった。

また第2弾は2010年1月のデトロイトショーに出展されたコンセプトカーで、こちらは後2輪のみを駆動する2モーターのEV。0〜100km/h加速の目標値は5.9秒で、最高速度も200km/hと、少し現実味を帯びてきている。

さらに2010 年秋のパリショーでは、第3弾としてプラグインハイブリッド車「e-tronスパイダー」を出展。こちらは221kW(300ps)を発生するツインターボV6エンジンをミッドシップに搭載し、合計64kWの電気モーター2個をフロントの車軸に設置。0〜100km/h加速は4.4秒、最高速度は250km/hでリミッターが作動するというスーパースポーツの提案となっている。

またアウディは、ショーモデルとは別に、EVによるラリーにも「e-tron」シリーズで参戦を果たしている。オーストリアで開催された「ジルブレッタ電気自動車ラリー」に昨年は「R8 e-tron」で、今年7月7?9日には「A1 e-tron」で出場し、2年連続の優勝を飾っている。

この「A1 e-tron」は現段階でもっとも市販車に近い完成度を持つシリーズ・ハイブリッド車。基本的には前輪駆動のEVだが、発電用のロータリーエンジンを搭載しているということでも話題を呼んでいる。

アウディ ジャパン公式ウェブ

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