自動車産業界において長い歴史を持つアストンマーティンとザガートのクリエイティブなパートナーシップから、ヴァンキッシュ ザガート ヴォランテの世界デビューに続き、ヴァンキッシュ ザガート スピードスターおよびヴァンキッシュ ザガート シューティングブレイクの生産が開始されることが発表された。
4種類のモデルから構成されるヴァンキッシュ ザガート「ファミリー」の総生産台数は325台となる。最初に発表されたヴァンキッシュ ザガート クーペは、2016年末に生産を開始。その後、ヴァンキッシュ ザガート ヴォランテを生産。クーペと同じく99台の限定生産とされ(すべて売約済み)、生産および納車は2018年に完了する予定。
これに続くのが、今回の2種類のバリエーションで、わずか28台しか生産されないヴァンキッシュ ザガート スピードスターは、より希少なモデルとなっている。過去のアストンマーティンも含め、きわめて貴重なコレクターズ・アイテムとなるヴァンキッシュ ザガート スピードスターは、2018年内の納車が予定されているが、残念ながらすべて売約済みとなっている。カルテットを締めくくる存在として、ヴァンキッシュ ザガート シューティングブレイクもまた2018年に生産が開始される。予定生産数は、クーペおよびヴォランテと同じ99台だ。
ヴァンキッシュSをベースとするこれら4種類のザガートモデルは、600psを発生する自然吸気V12エンジンに、スムーズでなめらかなシフトを実現するTouchtronic IIIトランスミッションを組み合わせている。ヴァンキッシュ ザガートファミリーは、各モデルの特性に合わせてファインチューニングされたアダプティブ・ダンピングによって、デザインと同様に、刺激的かつ印象的なドライビング・プレジャーを提供する。
ヴァンキッシュ ザガートファミリーにおける2つの究極形が、スピードスターとシューティングブレイクだ。スピードスターは、オープントップの超高性能スポーツカーならではのエキサイトメントを表現し、一切の妥協を排したルーフレス・デザインを特徴としている。スピードスターのデザインにおけるハイライトは、シートの延長上に設置され、流線形のカウルを構成するスピードハンプと呼ばれるデザイン。これは、ザガートの象徴となっている「ダブル・バブル」ルーフを表現したもの。ボディパネルは(他のヴァンキッシュ ザガートファミリーと同じく)すべてカーボンファイバー製となる。アストンマーティン ヴァルカンからヒントを得た「ブレード」テールライト、フロントグリルとリアのベントメッシュに採用される3Dの「Z」モチーフなどは、まったく異なる個性豊かな4タイプのヴァンキッシュ ザガートに共通するスタイル面の特徴となっている。
2シーターのシューティングブレイクは、強烈な個性を備えながらも、きわめて実用的なGTとして設計されている。コンセプトスケッチに描かれた長いルーフは、ザガートならではの「ダブル・バブル」デザインを採用し、コックピットに光を導くガラスインレイが装着されている。彫刻的なこのルーフは、電動式のテールゲートにつながり、それを開けると豪華な内装のリアキャビン・エリアが出現する。ラゲッジセットもカスタムメイドだ。印象的なヘリンボーン柄のカーボンファイバー製フェイシアパネル、ブロンズアルマイト処理されたロータリー・コントロール、各所に設置された「Z」モチーフのキルティング、オプション設定されるフル・アニリンレザー仕様などを特徴とするシューティングブレイクは、クーペ、ヴォランテ、スピードスターに劣らない存在感を示す。