アストンマーティン 「ヴァルハラ」PHEVのスーパーカープロトタイプを日本で公開

アストンマーティンジャパンは2021年11月1日、ミッドシップPHEVスーパーカー「ヴァルハラ」のプロトタイプを東京のグローバルブランドセンターで公開した。

このプロトタイプは2021年7月にイギリス本社で発表されているが、早くも日本でも公開された。ヴァルハラは2023年にイギリスで限定生産モデルとして発売する予定で、2024年に日本へ導入される予定としている。

生産台数は最大999台といわれ、日本での販売予定価格はベース車両単体で1億200万円。輸送費やオーナーが選択するオプションは別途必要になる。

車名の「ヴァルハラ」は北欧神話で戦士の楽園を意味している。4.0LのV型8気筒エンジンはツインターボ、フラットプレーン クランクシャフトを装備した特製のユニットで、ミッドマウントされる。

最高出力750ps/7200rpmを発生しリヤを駆動する。アクティブ バルブを備えた軽量のエグゾーストシステムから吐き出されるサウンドは、アストンマーティンらしいエキサイティングなサウンドで、しかもリヤ上面排気のテールパイプが視覚的にもアグレッシブだ。

このエンジンをアシストするのが、フロントとリヤに搭載されたモーターで、150kW/400Vのバッテリーと組み合わせている。この電動システムは204psを発生しシステム総合出力は950psに達する。

EVモード時は、バッテリーの電力がフロントアクスルにのみ供給され、その他の走行モードでは、バッテリーの電力はフロントアクスルとリヤアクスルに分配され、それぞれのアクスルに送られる割合は走行状況に応じて常に変化する。場合によっては、バッテリーの電力を100%リヤに供給し、V8ツインターボエンジンのフルパワーをさらに補うことで極限的パフォーマンスを発揮する。なおEV専用モードで走行する場合の最高速は130km/h、航続距離は15kmだ。

トランスミッションはこのモデルのために専用開発された8速DCTトランスミッションだ。この新しいパドルシフト式ギヤボックスは、HEVの電気モーターを利用し、従来のリバースギヤを不要にして軽量化を実現するe-リバースを搭載。リヤアクスルには電子制御式LSD(E-Diff)を採用してトラクションとハンドリングの俊敏性を最大限に高めることができる。

モーターはエンジン出力をアシストし、スタート時の加速やギヤチェンジの際のレスポンスを向上させ、さらにモーターとエンジンがDCTの異なるギアを同時に作動させることで、1000Nmの最大トルクを実現している。

ボディ、フレームはカーボンファイバー製コンポーネントを採用し、F1式のプッシュロッド・フロントサスペンションを搭載。そのためダンパーやスプリングはインボードに取り付けられている。

なお今回公開されたヴァルハラはプロトタイプのため、今後の開発でデザインなど各部は多少変更される可能性も残っている。

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