【アルファ ロメオ】小さなアルファ ロメオ「ジュニア」、はじめての一歩

アルファ ロメオからグローバル戦略車として、BセグメントSUVの「ジュニア」が2025年6月にデビューしている。今回、マイルドハイブリッドとEVの2モデルに試乗することができたので、お伝えしよう。

「ジュニア」はかつてアルファ ロメオで使われていた名前だが、デビューしたときは「ミラノ」の名前で登場。しかしイタリア政府からNGが出され、ジュニアとなったのだが、そのエピソードのごとく、悩ましい背景を背負いながら頑張って誕生させたモデルという印象なのだ。

プラットフォームはe-CMP2で、MHEVのシステムはステランティスグループで共有する1.2L 3気筒ターボに6速DCTを組み合わせたユニットだ。プラスしてベルト駆動のスタータージェネレータも備えたツインモーターでもある。

1.2LエンジンはEB2型系で、かつてPSAで開発したピュアテックを源流にしいるエンジンをMHEV用にリファインしたEB2LT型だ。そしてプラットフォームもPSA時代に開発されたもので、EVに対応できるようにアップデートしたものだ。

このフランス系基幹部品をつかってイタリアのアルファ ロメオブランドに相応しいモデルを作ってきた。あるいは作らされたのがジュニアというわけ。

ALFA ROMEO JUNIOR IBRIDA(M-HEV)

そのMHEVに試乗してみると、開発エンジニアに質問したくなる制御がそこかしこにあったのだ。パワートレイン系では、動き出しはEVで走行し30km/hまではEV、それ以降はエンジンの負荷とバッテリー状態次第でEV走行をするというユニットなのだが、EV走行している印象が薄い。とくに動き出しはその恩恵を感じやすいものの、気にしていないとわからないレベルだ。

パドルシフトは装備せず、アクセルペダルを抜くとエンジンブレーキより強めの回生ブレーキがかかり、ワンペダル走行ができる。しかし、その減速時にエンジンがクンクンとギクシャクしながら減速するので、なんでだ?という疑問が湧く。さらにフットブレーキのタッチと実際の減速Gにズレがあるように感じるのも謎だ。

ドライブモードはD,N,Aがあり、ダイナミック、ナチュラル、アドバンスドエフィシェンシーの切り替え。ダイナミックはすべてが俊敏な反応に変わるので、普通に乗るにはシビアに感じるほどなので、お好み次第だが、ナチュラルが運転しやすい。

乗り心地はスポーツ系ブランドだけにしっかりとした足回りで、ソフト系ではなく走りを意識したセットアップだ。これはアルファ ロメオらしい味になっていると感じる。

インテリアはドライバーオリエンテッドで、運転を楽しむしつらえになっているが、デジタルルームミラーとサイドミラーの曲率が合っていないので、後続車との車間距離の見え方が違う。ノーマルなルームミラーも装備しているので問題ないが、デジタルミラーのメリットをもう少し活かしたいところだ。

ALFA ROMEO JUNIOR ELETTRICA (EV)

一方、EVのジュニアに乗ってみると、あのギクシャクした感じはまったくない。当たり前だが、エンジンとミッション、回生ブレーキの制御によるものなので、エンジンを持たないEVであれば、滑らかな減速はする。

加速も滑らかで、静粛性もありスポーツ高級車ブランドのスモールモデルという印象はあるが、今度はスポーツカーらしさが薄く、他のEVモデルとの走りの違いが感じにくい。EVらしさはあるが、アルファ ロメオらしさはどこになるのか。ブランド・アイデンティティがユーザーに伝わりにくいと感じる。

バッテリーは54kWhを搭載し494kmの航続距離があり、270Nmと115kWの出力はBセグメントサイズには余裕のスペックだと思うが、逆に癖のなさがブランド フィロソフィを薄めているのかもしれない。

グローバル戦略車という使命を背負い、フランスPSA系の基幹部品でイタリアのアルファ ロメオチームがトライしたのが、ジュニアである。現在ラインアップするジュリアやステルビオとはどうしても系統が違うアルファ ロメオだと感じてしまい、言い換えれば、初めてのアルファ ロメオというユーザーを新規開拓できるモデルなのかもしれない。

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