ステランティス・ジャパンは2025年6月24日、かねてからの予告通りアルファ ロメオの新型コンパクトSUV「ジュニア」の発売を開始した。

新型ジュニアは、48Vハイブリッド、EVをラインアップ。そして発売を記念した限定車 「ジュニア イブリダ スペチアーレ」 を、全国200台限定で販売を開始した。
ジュリアは、ステランティス・グループのグローバル戦略モデルであり、BセグメントのクロスオーバーSUVモデルだ。STLA「e-CMP2 スモール」プラットフォームを採用しており、技術的にはプジョー2008 Ⅱ/208 Ⅱ、ジープ アベンジャー、フィアット600、DS3 クロスバック、オペル モッカなどと共通化されている。

アルファロメオは当初、この新型モデルを「ミラノ」という車名で発表したが、ポーランドのティヒ工場で生産されているため、メイドinイタリアにこだわるイタリア政府が車名変更を要求し、その結果「ジュニア」に変更されたという経緯がある。

ジュニアのエクステリアは、随所にアルファ ロメオの伝統的なデザインを取り入れ、3眼ヘッドライトや進化したトライローブ(三つ葉)形状のフロントグリル、そして1960年代にアルファ ロメオが先鞭をつけたデザイン手法、“コーダトロンカ”(空力特性のためにリアエンドを断ち切ったデザイン)を採用。機能的でしかも情熱的なイタリアン・デザインを体現している。

インテリアは、アルファロメオならではのドライバーを中心として設計されたコックピット・レイアウトとし、最新技術を採用。

インストルメントパネルの計器類はレーシングカーのように奥まった位置に配置し、モータースポーツのDNAを感じさせながらも、高い視認性を確保するテレスコープデザインを採用。中央には10.25インチのタッチスクリーンを備え、ホーム画面をドライバーの好みにカスタマイズし、欲しい機能に素早くアクセスすることができる。
またエアコン吹き出し口やメーター、コンソール周辺にLEDライトを配置し、夜間の車内空間にアンビエントライトを採用している。
パワーユニットは、2種類を設定。1.2L・直列3気筒DOHCターボチャージャー付エンジンと16kW(22ps)のEモーターを内蔵した新開発デュアルクラッチトランスミッション(eDCT)、48Vバッテリーからなるマイルドハイブリッド「Ibrida(イブリダ)」と、ヨーロッパWLTP基準で最長494kmの航続距離を誇る電気自動車「Elettrica(エレットリカ)」をラインアップしている。

Ibridaは、アルファロメオらしい軽快な走りと高い燃費性能を両立させた48Vマイルドハイブリッドだ。エンジンには熱効率を高めるミラーサイクル方式を採用。さらに、可変ジオメトリーターボを装備し、低回転から高回転までフラットなトルク特性を実現している。また、バルブトレインの改良によりエンジンの耐久性も向上。システム全体の最高出力は145psとなっている。
発進時や市街地、渋滞時などのゴー・ストップを繰り返すシーンでは、モーターのみでの走行が可能だ。さらに、モーター走行中も、エンジン走行時と同様にアクセルを離すとゆっくりと前進する「クリープ走行」に対応している。さらに、マニュアル感覚の走りを楽しめるパドルシフトも装備。0-100km/h加速は8.9秒、最高速度は206km/hだ。
Elettricaは、54kWhの大容量リチウムイオンバッテリーを搭載し、長距離ドライブも安心して楽しめる最大494km(ヨーロッパWLTPモード)の航続距離を実現。バッテリー温度を自動で調整するシステムを備えており、安定した航続距離と長寿命化を確保している。また、CHAdeMO方式の急速充電と普通充電の両方に対応している。
駆動モーターは、最高出力115kW(156ps)、最大トルク270Nmを発揮し、EVならではの力強く滑らかな走りを実現している。動力性能は0-100km/h加速は9秒、最高速度は150km/hとなっている。
運転支援システムはステランティス・グループの最新システムを搭載。また、インフォテイメントも最新システムとしている。

パッケージでは、ラゲッジルーム容量はIbridaで415L、Elettricaは400L。Bセグメント・クラスでトップレベルの容量を備え、高い利便性を備えている。
ジュニア・シリーズのグレード展開は、Ibridaが、「Core(コア)」、「Premium(プレミアム)」、さらに発売を記念した限定車 Ibrida Speciale(ジュニア イブリダ スペチアーレ)」 の3機種。Elettricaは「Speciale(スペチアーレ)」のみの1グレードとなっている。

なお、限定車 Ibrida Specialeは、ラインナップの最上位にあたるモデルで、アルファ ロメオの象徴である「スクデット」(盾グリル)が、BEVモデル同様にプログレッソ・デザインとなるほか、サンルーフ、マットブラック&レッドインサートボディキット、レザー&アルカンターラステアリングホイール、サベルト製スポーツシートが装備される。



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