FCAは、PSAグループとの合弁工場であるイタリアのアテッサにあるセベル工場が、生産を再開したと2020年4月27日発表しました。
国際市場向け商用車の主要な生産拠点の一つであるこの工場では、6,000人を超えるほぼ全ての従業員の職場への復帰と生産の再開に向けて、様々な安全衛生対策が実施しました。
これらの安全衛生対策は、イタリアのFCA拠点すべてにおいて、一連の包括的な対策が実施され、同時に、セベル工場へコンポーネントを供給するため、カッシーノ、ポミリアーノ、テルモリ、ミラフィオーリの各工場でも限定的な生産活動が再開されました。
FCAのEMEA地域担当最高執行責任者(COO)であるピエトロ・グロリエは、
「本日、私たちは、アテッサのセベル工場において、従業員を守ることが最優先事項であることを明確に示しました。著名な感染症学者やその他の専門家と協力して厳格な分析と準備を行ない、労働組合と合意した結果、セベル工場の再開とともに、研究開発活動も始動し、トリノとメルフィでは電気自動車およびハイブリッドモデルの量産前試作も開始されました。私たちはイタリア政府や地方自治体と連日協力して、生産施設やオフィスで働いている人々の安全を確保しながら、イタリアで生産を再開するための準備を整えてきました。」と述べました。
生産再開するにあたり、セベル工場の全従業員に、WhatsAppおよびEメールでウェブページのリンクが送信され、自習用ビデオにより、各生産現場で講じるべき対策が説明されたといいます。
これらの対策には、人と人との距離を最低1メートル以上確保すること、石鹸と水または消毒ジェルで手を洗うための指示、共同のディスペンサーからカップまたはウォーターボトルに水を補給する際の注意事項、会社のカフェテリアを使用する際の新しいルール、会議の適切な管理方法などが含まれますといったことが説明されています。
さらに従業員には、新型コロナウイルス感染症の症状を認識して対処する方法と、緊急時に実行する予防策に関する指示も提供されたということです。
その結果、生産エリアとオフィスエリアは、作業員の配置が見直され、組立ラインで近接して作業する作業員同士の距離も増やし、同様の対策が共用エリアにも実施されました。
今後数日間で、安全基準に関するトレーニングが、eラーニング、標準の社内コミュニケーション・チャネル、専門の医療担当者の支援を受けた部門マネージャー経由で実施されるということです。
そして、セベル工場のすべての従業員には、医療用マスクと手袋を含む個人用キット(毎日提供)と、各個人のワークステーションを掃除するときに着用する保護メガネの提供、さらに公共交通機関を利用している従業員には、通勤の際に使用する追加のマスクも配布されたということです。
1日も早くCOVID-19からの攻撃をかわし、日常に戻ることを期待します。