FCAジャパンは2020年1月14日、2019年通年の販売実績と2020年の見通しについて会見を開いた。
FCAジャパンのポンタス・ヘグストロム社長が会見し、2019年通年の合計販売台数で過去最高を記録したと発表した。
輸入車市場の下降トレンドに呑み込まれず、上昇させるという好成績を残した要因について、ディーラー網の整備において、ブランドの魅力をよりよく伝える新コーポレートアイデンティティ(CI)導入のディーラー拡充を第一に挙げていた。
そして各ブランドにおける特別仕様車やイベントなどでの直接ユーザーへ訴える取り組みなどが効果を出したことも挙げていた。
■過去最高を記録
2019年の合計販売台数は2万4666台で、過去最高記録の更新を4年連続達成している。これは前年比で9.9%の増加であり、とりわけジープの月間最高販売台数8回更新とアバルト の月間最高販売台数3回の更新が大きく寄与している。また、国内マーケットシェアが2%から7%へと成長している。
そのジープブランドは、FCAジャパンの販売台数の54%を占め、その販売台数も対前年比で16.3%増加し1万3360台を販売した。特にフルモデルチェンジした「ラングラー」は5000台に迫る過去最高の販売台数を記録。そして日本カー・オブ・ザ・イヤーの「10ベストカー」受賞と部門賞の「エモーショナル賞」を受賞したことも後押ししたとしている。そしてグランドチェロキーと「レネゲード」も共に過去最高の台数を販売し、グランドチェロキーは、同サイズセグメントトップの販売台数を記録し、ライバルに対して大きくリードを広げるモデルになった。
アバルト595/595Cシリーズは2638台を販売し、同じく過去最高を更新。好調の要因としてアバルト ブランド創立70年を記念したファン感謝イベントなどさまざまな取り組みをしたことが後押ししたとしている。またフィアットも120周年を迎え、記念限定車など一連の施策が奏功し、ローンチ後12年目となりながら販売は好調を維持し、11月にはフィアット500の輸入台数5万台を達成している。
アルファロメオ ステルビオは695台を販売し、導入初年度を上回る販売台数を記録した。要因はディーゼルモデルの投入と、自動車評論家と消費者の双方からの賞賛が影響したとしている。
ヘグストロム社長は、2020年はさらに特別仕様車や限定車など45台のモデルをローンチ予定としており、毎月のようにニューモデルがデビューすると説明していた。また、電動化対策ではやや遅れを取っているものの、ジープブランドから1モデルの電動化されたモデルがデビューすることも言及していた。
そして、「FCAジャパンは日本の自動車文化がより豊かになることを目指すFCAジャパンのミッションステートメントを革新的なアイディアで実現するために、個性溢れる製品群をもって新たな顧客の開拓挑んでいく」とした。
FCAジャパンの顧客の特徴としては30代からのユーザーが多く、しかも世帯年収が900万円という富裕層が多くいることから、より多くのそうした富裕層の獲得を目指していくために、個性的なモデル、限定車、特別仕様車といったモデルを多くローンチしていく戦略というわけだ。
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