【フィアット・パリショー】3代目パンダが登場 Aセグメント唯一の4×4もラインアップ

第3世代となる新型パンダ。VW up!と正面から競合する

第3世代となる新型フィアット・パンダがパリ・モーターショーに登場した。ヨーロッパはもちろん、世界的に見てもパンダの属するAセグメントの重要性が高まっているだけに、最新の技術を投入してデビューしたパンダは注目に値する。

新型パンダは、質感のアップ、室内空間の拡大、快適性の向上、機能性の向上をはかり、テクノロジーも安全性も一段と高次元を目指した意欲作だ。ポジショニングとしては知的で、使い勝手のよいキャビンの広さと快適な乗り心地、そしてハンドリングの優れた5ドア・シティカーで、クラスレスなキャラクターを訴求する。

新型パンダ ソリッド感のあるデザイン、質感ともにグレードアップされている

デザインはモダンで均整の取れた、イタリアならではのフィアット500や、ヴェスパ・ピアッギオなどのデザイン・テイストを盛り込んでいるという。

ボディサイズは、全長3650mm×全幅1640mm×全高1550mmというコンパクトサイズながら、室内のスペースとMPV的な多用途性を最大限に追求。ラゲッジ容量は260L、リヤシートを倒すと870Lの容量が生み出される。

もちろん、現在のクルマに求められる高い安全性と低燃費はこのクラスにも厳しく求められる。パンダはオプションでレーザーセンサーを使用する市街地・衝突軽減ブレーキシステム、ポータブル・ナビゲーションシステム、標準装備でスタート・ストップ、ギヤシフト・インジケーター、ツインエア・エンジン搭載モデルはecoドライブ(エコドライブ・ガイドや点数表示)、 ECOモード制御も採用している。

搭載される各エンジンは、燃費、排ガス、出力のいずれもセグメント・トップの性能を備えている。ツインエア・2気筒・0.9Lエンジンは85psのターボ仕様と、初登場の吸気遅閉じにより内部EGRを活用する自然吸気(69ps)の2種類を設定。それ以外に刷新された1.2L(69ps)、1.3L(75ps)もラインアップされている。

サスペンションは改良されたストラットとトーションビーム式を採用。電動パワーステアリングはデュアル・ドライブと呼ばれる切り替えスイッチを持ち、シティ・スイッチを押すと市街地では軽く、35km/h以上ではハンドリング重視のセッティングに変化するというシステムだ。

新型パンダは最新の設備を持つポミリアーノダルコ新工場で生産され、かつてない品質を実現していることも特筆される。ボディは70%が高張力鋼板、11%がホットプレス鋼板工法を採用し、前後のバンパービームは高強度樹脂製にするなど最新技術を駆使している。

ポータブル・ナビ、インフォテイメントは、マイクロソフト社の自動車用ウインドウズ・モバイルOSをベースに、ブルートゥース、USBを駆使し、MP3プレーヤー、携帯電話、パーソナル・デバイスと接続するシステムだ。

↑本格的なオフロード性能と快適性を熟成したパンダ4×4


 

フィアット・パンダ4×4は、オンデマンド式4WDシステムで、50km/h以下で作動する電子制御ロッッキングデフを装備するAセグメント唯一のSUVだ。

4×4モデルはアンダーボディの保護対策も採用され、ラフロードでの性能も十分に確保されている。シャシーはオフロード性能と快適性の両立を実現。サスペンションはフロントがストラット式、リヤはトーションビーム式で、旧型のセミトレーリング式を凌駕する軽量さと駆動性能を得ている。

フィアット・パンダ主要諸元表

フィアット公式サイト

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