吉田由美のピンポイント&チャームポイントVOL13
こんにちは、吉田由美です。今回はこんなクルマのチャームポイントを見つけてきました。フォルクスワーゲンの電気自動車、e-UP!です!
e-UP!のベースとなったフォルクスワーゲンUP!は、2007年のフランクフルトモーターショーで「コンセプトUP !」として発表されました。それから4年後のまたまたフランクフルトショー、今度は量産型が発表され、そしてその後発売されたのはご存じのとおりですね。私はその2回ともモーターショーの会場で、のちの「e-UP !」の姿を見届けています。
で、市場に出てからのUP!は、BMWの「MINI」やメルセデスベンツの「スマート」、フィアットの「FIAT 500」のように、フォルクスワーゲンのアイドル的存在として愛されていきました。ボディスタイルやライフスタイルで遊んだものなども登場しましたよね。
たとえば私が2012年に行ったジュネーブモーターショーでは、5台ものUP!が登場。スイスの国旗をあしらった「スイスUP!」、オフロード対応の「クロスUP!」、ウインタースポーツ対応の「ウインターUP!」、はたらくクルマの「カーゴUP!」。これらはいずれもコンセプトモデルでした。
そして2012年の10月には市販モデルの天然ガス車「eco UP!」。そしてフランクフルトショーでは電気自動車の市販車「e-UP!」も発表されました。「UP !」を素材にすると、さまざまなイマジネーションが生まれるようです。
そういえばUP !の国際試乗会がローマで開かれたときも、「e-UP !」は展示されていましたね。しかし「e-UP !」と書かれているだけで、見た目はガソリンエンジン車とまったく同じ。だからこそ「e-UP !」と書いてないとわかりません。
でもこれって、メーカーの考え方によりますよね。
たとえば同じ電気自動車でも、「日産リーフ」や「BMW i3」のように専用デザインのものもあれば、UP!のように、一見ガソリンモデルと同じで、でも電気自動車!…みたいなものもあります。
バッグでたとえるなら、デザインはいろいろでも一目でどこのブランドかわかるようにブランドロゴをまとった「ルイ・ヴィトン」のようなものもあれば、「バレンシアガ」のように、オリジナルのデザインからブランドがわかるものとの違いなのかも。…これ、好みが分かれそうですね。
「i3」が”特別なもの”としてアピールしているのに対し、「UP!」のコンセプトは”さりげなさ”。もちろんこれらは価格にも反映されているように思いますが、隣のUP!は庶民の足として寄り添う、フォルクスワーゲンの変わらない姿勢なのかもしれません。
ちなみにe-UP!の航続距離は120~160㎞。最高速130㎞/h。しかも電気モーターだけに加速も良く、0→100km/hまで、わずか12.4秒です。今回試乗したのは欧州仕様なので、充電は普通充電のみ。早く日本の急速充電器「CHAdeMO」に対応したモデルに乗りたいな~。