【今日の編集後記】ニッポン ニッポン ニッポンチャチャチャ

ミライースがフルモデルチェンジしました。実車を発表会場のホテルで見ましたが、デザインが軽自動車っぽくなくなり乗用車のようになりました。プレスラインもしっかり、強く出ていてスズキ・アルトで驚かされたことを思い出します。

【今日の編集後記】ニッポン ニッポン ニッポンチャチャチャ
燃費競争の次は軽量化? ミライース発売されました

ダイハツ、スズキの仁義なき戦い? あっちがやれば、こっちもやる!というシェア争いは激しいですよね。だからミライースは軽量化もしてきました。650kgという信じられない重量。もちろん安全基準は担保しているし、最新装備も充実していました。

でもね。

ドアや天井のパネルを触ってもペコペコして薄いのが分かります。この日、元ホンダで軽自動車の開発もやっていた繁さんと一緒に行ったのですが、「衝突案件など安全要件の要領がよくわかってきたから、オーバークオリティだったところを削ることができるようになったんでしょう」と言ってました。

実際、サイドパネルはインナーフレームになっていて、昔はここにボディ補強のためにスティフナーを入れるのが常識だったそうで、ダイハツの開発陣に聞いても、「今は入れてません」と。入れなくてもほかの要件で、十分剛性や安全を担保できることが分かったということだと思います。その分、軽量化へもつなげられたと想像します。

また、一時期の過熱した燃費競争も、ダイハツは今回この軽量化のメリットを燃費には利用せず、走行性能に使ったと説明。軽くなれば、燃費は良くなるのでしょうが、そこは、加速性能に生かしたということで、クルマ本来の走りの方向へシフトしたことはうれしいですね。

あとは実際に乗ってみないと分かりませんが、ガラスも薄くしたりしているので、騒音とか気になりますからね。試乗は来月上旬に予定していますので、乗ってきたらレポートします。

東京・お台場にアイシンの研究センターができました
東京・お台場にアイシンの研究センターができました

こちらはアイシンのスマートコックピットです。アイシン精機の研究センターがお台場に開所しました。こうしたスマートコックピットは自動運転をはじめ、次世代車には必須の要件であり、各社こうした企画をじゃんじゃん開発しているようです。

世間では現在の運転支援システムをすでに自動運転だと認識しはじめているようで、危険極まりない状況です。あくまでもドライバーのサポート機能であるのですけど、実際はアクセルペダルもブレーキも踏まず、クルマによってはハンドル操作もしないで走ったりするので、自動運転していると思うのも無理ない話です。

2020年は目の前だし、まだまだ、問題は山積で、技術的なことと並行して法整備と倫理問題のほうも整理できないと実用化は難しいですよね。

こうしたサプライヤーの動きの中で注目しているのは、モデルベース開発によるクルマ造りです。フィーリングを数値化して加速度変化を人工的につくり、それが気持ちいフィーリングとして人間は感じられるのか?という挑戦です。欧州ではすでに常識化していますが、日本のメーカーではまだ、エンジン開発、シャシー開発のレベルで個々のセクションで採用しているレベル。かなり遅れていると感じますが、どうなんでしょうか。

例えば、手で触る感触も数値化し、気持ちいいという感触が数値になるわけです。それは脳波の測定などが手段のひとつで、数字をならべることができるわけです。ハンドリングの気持ちよさも数値から作ることが現実に始まっているわけで、シャシー性能のひとつとして存在しています。機械、ハード部品だけで作る時代は終わってしまっているんですね。

大事なデータは取れたのだろうか?ラピエールがスタート直後に飛び出しちゃった。。。
大事なデータは取れたのだろうか?ラピエールがスタート直後に飛び出しちゃった。。。

来月に迫ったル・マン。昨年のトヨタの信じらない幕切れはレース史上もっとも残酷だったのではないでしょうか。日本を代表する自動車メーカートヨタがまだ、一度もル・マンで優勝できていません。今年こそはリベンジしてほしいです。

そのル・マンを占ううえで、開幕戦のシルバーストーンはトヨタのワンツーでした。ポルシェは後塵を浴び、スパでも同様にトヨタのワンツーです。ならル・マンでも優勝か?と思いますが、果たして・・・。

まず、ダウンフォースの異なるボディがあり、ローダウンフォース仕様、ハイダウンフォース仕様があって、ローダウンフォースはダウンフォースが少ないので、高速向けであり、ル・マン向けです。ミュルザンヌのストレートでトップスピ—ドが稼げますし、直線スピードが高いほうがいい、というサーキット向けです。逆のハイダウンフォースはコーナリング速度が上がるので、テクニカルサーキット向けなわけです。

そこで、シルバーストーン、スパともにテクニカルコース向けのハイダウンフォースの相性が良く、トヨタはそちらの仕様を投入。一方のポルシェはローダウンフォース仕様で出場していたのです。その結果、トヨタが勝つのはある意味、当然だったという理屈にもなります。そこを分かっていながらポルシェはローダウンフォース仕様で2戦を戦いました。もちろんル・マンを見据えていたからです。

スバではトヨタの9号車がル・マンを見据えてローダウン仕様で出場したのですが、オープニングラップの1コーナーでコースアウトしてしまう失態。そうなると、ポルシェとどれだけの差があるのか?エンジニアを悩ませることになったわけです。

予選やレース展開から見ると、ル・マンはそう簡単ではなさそうです。そのあたりはこちらの記事(WEC 2017 第2戦)を見てみてください。

ニッポンチャチャチャ!ニッポン、ニッポン!ル・マン楽しみです。

COTY
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