ドイツ車の都市伝説 距離を走るとこなれる噂は本当か?

2012年にタカハシが購入したF30型328iのセダン
2012年にタカハシが購入したF30型328iのセダン

ドイツ車にまつわる都市伝説として、乗り心地やエンジンフィールに関して「距離が延びるともっと良くなる」という噂を皆さんも聞いたことがあると思う。それを実体験としてタカハシは経験しました!<レポート:高橋 明/Akira Takahashi>

モデルは現行のBMWのF30型3シリーズ。2012年に国内導入してすぐ328iを購入。エンジンはダウンサイジングの2.0L4気筒ターボで8速AT。ちなみにグレードはラグジュアリーを選択。

このクルマには1年1万5000kmのペースで3年間乗った
このクルマには1年1万5000kmのペースで3年間乗った

このクルマは2015年までの3年間で4万5000㎞を走行した。
「エンジンは1万㎞を超えたあたりからより滑らかになって、シルキーな雰囲気が出てくる。乗り心地もブッシュの馴染みが増して5000㎞を超えたくらいからよくなってくる」という話をBMWを乗り継いできたベテランたちから教えてもらう。

結論からというと、乗り心地に関してはその変化を感じることがなかった、というのがホント。それよりも4万㎞あたりでタイヤを通常のエアタイヤに交換したことのほうが、大きく変化した。というのは、摩耗もしてきたので、標準装着のグッドイヤーのランフラットからヨコハマのアドバンV105に交換。こちらはランフラットではなく、普通のエアタイヤ。

タイヤはグッドイヤーのランフラットからヨコハマのアドバンに履き替え
タイヤはグッドイヤーのランフラットからヨコハマのアドバンに履き替え

タイヤ交換が終わり、乗った瞬間に乗り心地が変わったことを実感。ショップから道路へ出る段差を乗り越えただけで、その違いを感じた。入力のアタリが丸くなったのだ。ランフラット車にはスペアタイヤを搭載していないので、パンク修理剤を搭載する必要があるが、今はアマゾンで簡単に購入できるので、大した問題とはならない。

一方、エンジンはというと、結局、直噴の噴射ノイズはざらつきとしてずっと残っていた。シルキーシックスとは程遠く、でも普通の4気筒よりはさすがエンジンのBMWだけあって、なめらかではあった。がしかし、6気筒との比較ではレベルが違った。そして距離を稼ぐとより滑らかになるという都市伝説に関しては、大きな違いを感じることもなかった。エンジン自体のフリクションは激減しているのだろうが、やはり噴射ノイズがずっと変化なく感じ続けたのだ。

◆事件はディーゼルで

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その後328iを売却し、何を血迷ったか同型の320dツーリングへとシフトした。4気筒2.0Lターボディーゼルだ。グレードはMスポーツ。これを2015年の夏に購入し、2016年2月現在1万㎞を少し超えたあたりの走行距離。

2015年夏に同型のツーリングに乗り換え
2015年夏に同型のツーリングに乗り換え
カラーは人気の白を選択。リセール時の金額に期待できるかも!?
カラーは人気の白を選択。リセール時の金額に期待できるかも!?
荷物がたっぷり載せられるツーリング。こんなシチュエーションも似合う?
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今度はディーゼルの320dで、スポーティなMスポーツをチョイス
今度はディーゼルの320dで、スポーティなMスポーツをチョイス
誇らしげな「M」のバッジ。Mスポーツがベストチョイスか!?
誇らしげな「M」のバッジ。Mスポーツがベストチョイスか!?

ここで「エンジンが滑らかになる」という都市伝説を体感した。納車された時からBMWのディーゼルは滑らかで静かという印象なのだが、アイドリング時はディーゼル特有の音がするし、市街地における走行では、60km/hくらいまでのゴーストップで常にディーゼル感が伴っていた。一方、高速道路では100km/h巡行すると、ガソリンなのかディーゼルなのか区別がつかないというレベルで満足度は高かった。だが、問題は市街地だ。

それがまさか! 1万㎞を超えた近辺で、アイドリングも静かになり、そして市街地での走行もディーゼル感が薄れてきているのだ。発進時のゴロゴロ感や20km/hくらいからのアクセルの踏みなおしなどで感じていたディーゼルフィールが薄れ、自分でもディーゼル車であることを忘れている時があるほどになった。

高速走行ではなおさら良くなり、実に滑らかに走る。エンジン音はほとんど聞こえずしっとりとした高級車らしい気持ちの良いフィールを味わう。ドイツのプレミアムモデルは、滑らか、しっとり、という形容詞が褒め言葉で、その領域に達した!と感じる。

乗り心地はというと、これが328iでは感じなかった変化で、確かに5000㎞を超えたあたりから入力が丸く変化してきたのだ。タイヤはブリヂストンのランフラットで、Mスポーツはタイヤサイズが前後で異なる。328iのラグジュアリーは前後とも225/45-18だったが、Mスポーツはリヤが245/40-18で条件としてはこちらのほうが厳しい。だけど、明らかに乗り心地はMスポーツのほうが良い。

標準装着のタイヤは18インチのランフラット
標準装着のタイヤは18インチのランフラット
冬場は各地に取材に行くためスタッドレスを履いていた
冬場は各地に取材に行くためスタッドレスを履いていた

そして現在はスタッドレスを履いている。もちろん通常のエアタイヤで、なおかつランフラットよりソフトだから、最高に乗り心地はまろやかだ。ちなみに銘柄はヨコハマのアイスガード5プラス。ただし、調子に乗って箱根のワインディングを攻めると、限界値はサマータイヤより低いのでオットットとなるが・・・。

ということで、ドイツ車はある程度走行距離が延びてからのほうが調子が良くなるという都市伝説はモデルにもよるが、本当だった。

トルクフルなディーゼルのおかげでロングドライブも快適
トルクフルなディーゼルのおかげでロングドライブも快適
購入から半年強が経ち、走行距離は1万km超え。ここからフィーリングが変わった!
購入から半年強が経ち、走行距離は1万km超え。ここからフィーリングが変わった!

勝手に想像すると328iの4気筒ガソリンエンジンは、ダウンサイジングの初期モデルで、今販売されている同じ328iのほうが滑らかだという噂も聞く。年次改良が常に行なわれているのが欧州車の特徴でもあり、結果モデル末期が最も完成度が高いという話も事実だ。そうした意味からも、ガソリン4気筒の初期モデルはハズレだったのかもしれない。もし中古で購入する人がいればその際の参考なれば。とは言っても、高級車のレベルは維持できているからご安心あれ。

またMスポーツとラグジュアリーに関して、F30型のベストチョイスはMスポーツという理解をすればすべて合点が行く。これまでは、Mスポーツはアシがやや硬めで締まっているという認識だった。確かにその通りではあるが、全体のバランスからするとMスポーツのほうが乗り心地もよく、ベストチョイスという結論を付けたい。そして、「こなれるともっと良くなるというのは間違いない!」というお話でした。

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