雑誌に載らない話vol111
元日産の水野さんが、台湾自動車メーカーとやります。。。
日産GT-Rの開発や古くはグループCカー時代にも活躍された元日産のエンジニア水野和敏さんが台湾のHaitecという自動車開発会社の副社長に就任し、開発を担当するHaitecジャパンの社長になりました。
水野さんのことをご存知の方も多いでしょう。カリスマエンジニアと形容されるスペシャリストで、知識と経験だけでなく全体を見る目やまとめる力もカリスマ的。話術も巧みで、多くの講演会もやってますよね。話に引き込まれたことのある人も多いでしょう。
その水野さんから「華創日本株式会社 発足説明会のご案内」という封書が届き、中を見ても良くわからない。ただ、水野さんが「何かをはじめるんだろう」という推測で記者会見に行ってきました。
2014年12月12日、案内状を持って当日行ってみると、台湾語?で記者会見が始まり、続いて水野さんのお話、というながれ。
このHaitecという会社は2014年7万台も販売実績が見込まれていて、オリジナルのエンジンにオリジナルの車体も製造し、つまり、自動車メーカーですよね。これを台湾と中国で販売しているそうだ。なんでも台湾は昔からメーカーは誕生するものの、台湾マーケットが小さく、メーカー規模を維持できない。そのため倒産した会社が多数ありつつ、その工場や施設はあちこちに残っているという状況らしい。
このHaitecはスマホで有名はhtcやパソコンで有名なacerやasusもユーロングループという企業で、巨大な企業らしい。もちろんカーエレクトロニクス関連もこれらの関連企業との連携ができるわけで、今の時代、IT系は必須だし、逆に有利なのかもしれないっすね。
グループの設立は1949年というから終戦の4年後ですね。2013年の売上高は105億ドルで総従業員数は約3.6万人。関連事業は紡績、IT、建設となっています。ちなみにグループ名は【裕隆(ユーロン)グループ】。で、Haitecは2005年に設立して開発・製造しているという会社。
そのHaitecの副社長になった水野さんですが、車両開発を一手に引き受けて、クルマのレベルアップをしようという大プロジェクトを始めたというのが今回の記者会見ですね。
拠点はオートポリスだそうです。ここでプラットフォームの開発をはじめ、車両の開発テストをするということで、きっと鈴木利男さんも関わるんでしょうね。
現在販売されているモデルは4種類あって、水野さんによれば、いずれも平均的な日本車と同等レベルだということです。そして近い将来、欧州のトップブランドまでレベルアップを図るというのが目標だそうで、もちろん新興国向けにという側面もあるのでしょうが、メインは最先端技術をもつオートモーティブです。
ITに強い企業がクルマ産業に進出したという見方もできるでしょう。GPSやテレマティクス技術など強みもあるし、ハイブリッドやEV、自動運転も視野に入れた車両開発ですから、今後に注目ですね。