アウディ ジャパンは2021年3月16日、2021年のアウディスポーツ・カスタマーレーシング活動を行なうチーム体制を発表しました。
アウディスポーツのモータースポーツ活動は、電気自動車による「フォーミュラE」選手権へのファクトリー参戦に加え、ユーザーによるレース参戦であるアウディスポーツ・カスタマーレーシングの活動が世界各国で行なわれています。
2020年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、全世界のレース数は約37%も減少しましたが、世界中で開催された478のレースでアウディスポーツ・カスタマーチームから1285台のレースカーが参戦し、122回の勝利を含む361回の表彰台を獲得。チャンピオンシップにおいては、12のドライバーズタイトルと22のクラス優勝を果たしています。
2021年のアウディ ジャパンはアウディスポーツ・カスタマーレーシング・プログラムにより、スーパーGT GT300クラスにR8 LMS で参戦する2チーム/2台、スーパー耐久シリーズST-ZクラスにR8 LMS GT4で参戦する1チーム/1台、第3戦の富士スーパーTEC24時間レースのST-Xクラスにスポット参戦する1チーム/1台、TCRジャパンシリーズにRS 3LMSで参戦する3チーム/3台の合計7チーム/7台のカスタマーチームをサポートすることになります。
スーパーGT GT300
アウディ ジャパンとパートナーシップ契約を締結しているHitotsuyama racingは「アウディ チーム ヒトツヤマ」として、スーパーGT GT300クラスに参戦。今シーズンのAドライバーは、前年から引き続き川端伸太朗選手、Bドライバーには新たに篠原拓朗選手が起用されました。篠原選手は、2020年より参戦したTCRジャパンシリーズでドライバーズタイトルを獲得した期待の若手ドライバーです。
マシンには2020年から赤を基調としたカラーリングを採用し、ヨコハマタイヤと契約。協力関係を強めてシーズンを通して上位を狙います。
また、今年はGT500やスーパーフォーミュラで活躍してきたチーム ルマンが、昨年のアウディ チーム ヒトツヤマとのジョイントプロジェクトでの経験をもとに、新チーム「Team LeMans with MOTOYAMA Racing」を立ち上げ、R8 LMSでGT300クラスに参戦します。
AドライバーはGT500クラスで3度のタイトル獲得し、フォーミュラ・ニッポン選手権では27勝、4度のタイトルを獲得。歴代1位の記録を誇る本山 哲選手。2018年にGT500から引退して以来のスーパーGTへの復帰となります。Bドライバーには、昨年まで全日本F3選手権や全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権で活躍した期待の若手、片山義章選手を起用。ヨコハマタイヤを採用します。
スーパー耐久(ST-Z : GT4)
2017年からスーパー耐久シリーズに新設されたST-Zクラスは、GT3とTCRの間を埋めるGT4マシンによって争われます。R8 LMS GT4は、市販車のR8クーペと60%以上の構成部品を共有しており、速さはもちろん安全性、耐久性、整備性が高く、コストパフォーマンスに優れているとされてます。
今シーズンのST-Zクラスには、Audi Team AS Sportが、人気アニメーション「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」とプロモーションタイアップにより結成したエヴァンゲリオンレーシングとして参戦。登録ドライバーは、田ヶ原章蔵代表を筆頭に、西村元希、岡本武之、藤原能成、ショウン・トンの5名です。
TCRジャパン
TCRシリーズは、4ドアまたは5ドアで、2.0L以下のターボエンジンを搭載したFF車によるレースです。ヨーロッパで2015年に発足して以来、世界各地で人気を博しており、2021年は国内で6戦が予定されています。
今シーズンRS 3 LMSで参戦するのは、NILZZ Racing、バースレーシングプロジェクト(BRP)の2チームに加えて、アウディ チーム ヒトツヤマがスポット参戦する予定です。
アウディ ジャパンは2016年来、アウディスポーツ・カスタマーレーシングのパーツトレーラーを全国のサーキットに配備してレースに参戦するカスタマーチームをサポートしています。2021年も専用のトレーラーにボディ、トランスミッション、エンジンなど、レース車検に適合した約3100アイテム、約1万1100点の部品を積載し、どのような事態にも対応できるように体制を整え、スーパーGT、スーパー耐久、TCRジャパンに参戦するチームをサポートし、サーキットを転戦します。