「マセラティ・クラシケ」の日本第一号認定車として1968年製のギブリを認定

マセラティ・ジャパンは2022年9月13日、 昨年始動したマセラティ・ブランドのクラシックカー公式認定プログラム「マセラティ・クラシケ・プログラム」の日本第一号認定車として、1968年製のギブリ4.7クーペ(310ps)を認定したと発表した。このモデルは、鑑定に必要なすべての入念なチェックを終え、オリジナルであることを証明する「サーティフィケーション・オブ・オリジナリティ(Certification of Originality)」を取得している。

マセラティのオーナーやコレクターのために用意されたこの公式認定プログラムは、マセラティ車両の保護、保存、活用を目的としている。対象となるのは、発売から20年以上経過したマセラティ車両で、オリジナルの状態を保ち、車両が完全に機能することを証明できることが条件となっている。

2021年12月にこのプログラムは正式に始動し、第1号車として、1969年製のミストラル3700が最初にイタリアで公式認定を受けている。

今回、日本第1号車として認定されたギブリ 4.7 クーペは、1966年のトリノモーターショーで発表された後、1967年に最初のモデルが生産された。排気量4.7L、最高出力310psのV8ツインカム・エンジンを搭載し、ウェーバー40DCNL/5キャブレター4基を備え、0-100km/h加速は約6.5秒、最高速度は270km/hに達する高性能モデルだ。

当時ギア(Ghia)社に所属していたジョルジェット・ジウジアーロがデザインしたこのモデルは、低く流線型のフロントが特徴的で、リトラクタブルヘッドライト、レザースポーツシート、アロイホイールなどが採用されている。クーペの他に1970年にスパイダーが登場、その後SSと続き、1973年に最後のモデルが生産されて一度幕を下ろすことになります。そして再び1992年にギブリは2ドア/4シータークーペとして登場し、2013年にはマセラティの新しいセダンとして生まれ変わっている。

このプログラムでは、まず車両が本社に到着すると、その車両が証明書の取得が可能であるかを査定するため、事前にオーナーと取り交わした内容確認履歴を参照しながら検査を行なう。このプロセスが完了すると、専用のワークショップに移動し、当時の図面や写真と比較しながら細部に至るまで検査する。

この過程で、電気系統の機能テストや、オイル類を少量採取してラボで分析を行ない、キャブレター、ディストリビューターなどに対しても様々な検査を行ない、必要があれば調整も行なう。そして最後に屋外で撮影を行ない、全ての工程が完了。

マセラティ・クラシケの役割には、既に流通していないスペアパーツの製造も含まれる。その部品は、最高の技術を使用することによりオリジナルの設計をベースに再製造される。完全または部分的なレストアのサービスの相談にも応じており、レストア中すべての工程を記録し、最終的にはレストアに関する書類をオーナーに提供する。またその間、オーナーに車両の進捗状況を連絡し、希望があれば直接レストア状況を見学することも可能だ。

マセラティ・クラシケ・プログラムの予約や詳細は、マセラティ・クラシケ専用WEBサイトで確認の上、問い合わせフォームにより申し込む。そして本社から担当者が直接オーナーに連絡し、場所、料金、スケジュールなどが伝えられる。

また、マセラティのヘリテージを愛する方々のために、このプログラムのために特別にデザインされたカプセル・コレクションも用意されている。

マセラティ・アジアパシフィック代表の木村隆之氏は、「マセラティは、大胆でハイテクな未来を築くとともに、細部への最大限のこだわりと、常にマセラティ独自の歴史とそのDNAを守り続けています。日本にはクラシックカーを愛する文化が根強く、当時の素晴らしいコンディションで保管されている方は少なくありません。日本に残るマセラティのヘリテージモデルが、このプログラムを通じてさらに公式認定されることを期待しています」と語っている。

マセラティ・クラシケ公式WEBサイト:https://www.maserati.com/global/en/ownership/maserati-heritage/maserati-classiche

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