[PR] モダン・ブリティッシュを余すことなく体現するスポーツセダン 文:武田公実

■銀幕のスターも魅了したダンディズム

美術スペシャリストの探偵デルモット(ピーター・オトゥール)は、E-Typeロードスターでパリの街を遁走したことをきっかけに、贋作画家の美しき娘ニコル(オードリー・ヘップバーン)と恋に落ちた。――1966年公開・米映画「おしゃれ泥棒」

悪魔的頭脳と超一流の美的感覚を持つ猟奇的犯罪者、ハンニバル・レクター博士(アンソニー・ホプキンス)は、フィレンツェでの隠遁生活にて、グレン・グールドのピアノと漆黒のMk2を愛した。――1991年公開・米映画「羊たちの沈黙」

“コン・ゲーム(頭脳を駆使した信用詐欺)”の名手、ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)と犯罪スペシャリストの仲間たちは、Mk2やXJ8を愛用。ライバルとして立ちはだかる怪盗“ナイトフォックス(ヴァンサン・カッセル)”も、名車Cタイプで疾走する。――2001年公開・米映画「オーシャンズ12」

これらはすべて架空の設定、銀幕の中の話である。欧米で映画が全盛期を迎えた1960年代以降、ジャガーの創った名車たちの美しさは、それぞれの時代の映画人たちを大いに刺激してきた。スクリーンでジャガー各モデルが好演した事例は、まさに枚挙にいとまがないのだ。

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シンガーソングライターのダナ・デル・レイとFタイプ
トップモデル、デヴィッド・ガンディとFタイプ
トップモデル、デヴィッド・ガンディとFタイプ

しかし、ジャガーがセレブレティたちを魅了したのは、スクリーン上のことだけではなかった。現実の世界においても、例えば往年の大スター女優“B.B.(べべ)”ことブリジット・バルドーの夫で映画監督のジャック・シャリアーは、1961年のジュネーブ・ショーにてデビューしたE-Typeの1号車欲しさに、ローマ・チネチッタでの仕事を放り出してジュネーブへ飛び、ショー会場にて購入権を獲得した。また、アメリカに上陸した最初のEタイプを入手しようとしたフランク・シナトラは、ロサンゼルスのディーラーに、強引に迫ったという。

ミランダ・カーとFタイプ
ミランダ・カーとFタイプ
インド、ボリウッド女優のプリヤンカ・チョプラ
インド、ボリウッド女優のプリヤンカ・チョプラ

さらにはチャールトン・ヘストン、ディーン・マーティン、そしてスティーブ・マックィーンなどの一流スターたちも、我先にE-Typeを手に入れようとしたとのエピソードも残されている。

彼らのようなハリウッドスターにとってさえも、ジャガーは魅力的な存在であり続けてきた。ほかのクルマとは一線を画した美しいスタイルや豪奢なインテリアが、彼ら一流のダンディズムを刺激したのであろう。ジャガーが創業時から現在に至るまで、世界の津々浦々でユニークな存在感を示していられる最大の要因は、ジャガーだけが発露することのできるダンディズムにある。筆者は、そう考えるのだ。

■今なお、最もクールなスポーツカー

クルマのダンディズムについて、筆者が個人的に固執している信条がもう一つある。これだけ価値観が多様化した現代においても、自動車という乗り物が本来持つダンディズムを最もピュアなかたちで体現しているジャンルはスポーツカー、ということである。現行ラインアップにおけるジャガーのスポーツカーと言えば、もちろん“F-Type”である。ともに2シーターのクーペ/コンバーチブルは、いずれ劣らぬクールなスタイリングを惜しげもなく見せつける。

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かのフェラーリの創業者、エンツォ・フェラーリをして「世界で最も美しいクルマ」と言わしめた傑作E-Typeのデザインを現代に昇華したF-Typeは、迫力満点のノーズからスマートなプロフィール。小股の切れ上がったテールに至るまで、とことんまでスタイリッシュ。さらに豪快な走りっぷりや3.0L V6スーパーチャージャー、ないしは5.0L V8スーパーチャージャー付きのエンジンが奏でるエキゾーストノートに至るまで、ダイナミックかつセクシーである。

ジャガー最新のTV-CM(本国版)でナレーションを担当している個性派俳優。現代の英国におけるダンディズムを最も体現している一人、とされているベネディクト・カンパーバッチもF-Typeを愛用していると聞くが、まさにこれ以上にピッタリの組み合わせはあり得ない、とさえ感じてしまうクールなスポーツカーなのだ。

そして、現代のジャガーが送り出すもう一つの“スポーツ”は、ジャガーにとって初の“Sports Utility Vehicle(SUV)”である“F-Pace”。

こちらもあくまで筆者の私見ながら、SUVの最初のイニシャル“S”が示すように、今やSUVは新時代のスポーツカーと断じてしまいたい。特に、自身のライフスタイルを表現するためのツールとしては、かつてのスポーツカー以上の存在かもしれない。そして世界の並み居るSUVの中にあって、ジャガーF-Paceは虚飾の少ないプレーンな造形ながら、独特の官能美を表現していると思われる。

F-PACE
F-Pace

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昔ながらの価値観、そして21世紀の価値観の双方に基づく“スポーツカー”。そのカテゴリーにおいて、ジャガーは最もクールな存在と言うべきなのである。

■“スポーツセダン”というジャンルはジャガーが創った

“スポーツカー”のカテゴリーで、ジャガーが昔も今も輝かしい実績を挙げていることはここまでにも述べたが、ジャガーにはもう一つ、重要な得意分野がある。それは“スポーツセダン”。実は、現在でも世界的に人気を博しているこのカテゴリーにおいて、ジャガーこそが開祖の一つとして認知されているのだ。

マークⅡ(1959年)
マークⅡ(1959年)

1959年には“Mark Ⅱ”がデビューした。日本で言えば5ナンバーに収まるコンパクトなセダンボディに、Mark Ⅱでは3.8Lという大排気量。しかもル・マン24時間レースで一時代を築いた“C-Type”および“D-Type”にも搭載された直列6気筒DOHC“XK”ユニットを詰め込むという、画期的なアイデアが実現された。それは、当時では誰も考えつかないものだったのである。

当然ながらMark Ⅱのパフォーマンスは素晴らしいもので、この時代にヨーロッパ大衆の支持を集めていたツーリングカーレースを、文字どおり圧倒する。また、ハイウェイパトロールをはじめとする警察車両としても正式採用され、当時の不届きなドライバーたちにとっては怖い存在だったという。

XE
XE

加えて、持ち前の美しいスタイリングからも支持されたMark Ⅱは、1960年代のイギリスにおいてアイコン的存在となった。つまり、これらの事情を勘案するなら「ジャガーの真骨頂はスポーツセダンにこそある」と言っても、決して過言ではないと思われるのだ。そして2015年から日本市場でも販売の始まった“XE”。

パワーユニットは現在のダウンサイジング時代を見越して、4気筒2.0L+ターボを搭載。さらには新時代のクリーンディーゼルも日本上陸を果した。Mark Ⅱ時代の大排気量エンジンとは一見正反対の指向性を持つようにも映る。

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しかし、そのパワー/トルクはディーゼルであっても、以前の3.0L級に匹敵するもの。しかも、セグメントDセダンとしては世界でも唯一となる、アルミ軽合金を中核とするボディのアーキテクチャーがもたらした、クラスを超えた軽量設計は、結果として名車Mark ⅡMk2の後裔に相応しいパフォーマンスに繋がっている。

そしてXEのフィロソフィーとアーキテクチャーは、2015年秋に日本での受注が開始されたばかりの新型“XF”にも採用。こちらも激戦区のセグメントEアッパーミドルセダンの中で、今後風雲を巻き起こすだけのポテンシャルを秘めている。

XF S
XF S

XEとXF、いずれ劣らぬ魅力を持つジャガー製スポーツセダンに共通するのは、ジャガーだけにしか成し得ないユニークな個性とダンディズム。その一方で、時にはヒロイックなダンディズムとは対極に位置するような、アンチヒーロー的ニヒリズムさえも漂わせる。近年ではドイツや日本からも魅力的なプレミアムカーが続々と誕生しているが、こんなにクールなキャラクターを感じさせるブランドは、ジャガーをおいて、ほかには考えられないだろう。

イギリスのエスタブリッシュメントが長年培ってきた伝統に加えて、当代最新の「モダン・ブリティッシュ」を余すところなく体現したジャガーは、現代の自動車界において最も貴重、そして最も魅力的なブランドの一つなのである。

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